企画から全職種が関わり、スクラム体制でゴールを目指す
お二人はネイティブアプリの開発を担うチームを牽引しているとお聞きしましたが、チームのメンバー構成と、どのように開発を進めているのかを、まずはお聞きできますか?

プロダクト本部サービス開発部
Employeeグループ
大前博彰新卒から金融系システム、広告システムの開発業務を経験。Web系企業に転職しiOSエンジニアとして複数個のアプリ開発を担当したほか、マネージャーとして人員管理、プロジェクトマネジメントも経験。2020年3月にカオナビに入社。ネイティブアプリの開発に従事。
チームメンバーは、私を含めネイティブアプリエンジニアが4名、サーバーサイドエンジニアが2名、QAエンジニアが1名、プロダクトディレクターが1名、デザイナーが1名、計9名で構成されています。
社内のほかのチームと同様に、スクラム開発を実践しています。週の初めにスクラムイベントを開催して、1週間のスプリント期間で実現したいゴールを設定し、実現に向けてチーム内でタスクを決めます。
そして各自の得意なことに対して力を発揮できるかたちで、必要なタスクを進めていく。そういったスタイルで開発を行っています。
そもそもどういった背景でこちらのチームができたのですか?
Web版のプロダクトとは別に、スマホやタブレットで利用できるネイティブアプリの開発をさらに本格化させるために、プロジェクトとは異なるかたちのこのチーム体制が組まれました。
当初はネイティブアプリエンジニア2人だけだったのですが、事業上の重要性が増してきたため、機能の追加や改善、テストなどに対応できるようメンバーを増員し、今に至ります。
少人数のプロジェクトではなく、チームというかたちで取り組む中で、やりがいを感じるのはどういった部分ですか?

プロダクト本部サービス開発部
Employeeグループ
櫻井 友了2012年新卒で経路検索サービスを提供する企業に入社し、3年間データベースエンジニアとして従事。その後フロントエンドエンジニアとして、Webサイトの開発やネイティブアプリの開発を担当。2020年12月にカオナビに入社し、フロントエンドエンジニアとして「カオナビ」のWebアプリケーション開発やネイティブアプリの開発を担当。
企画段階から、エンジニアやQAエンジニア、デザイナーが入り「どんな機能をつくろうか」「どういう仕様にしようか」とみんなで案を出しあって考えていけることに面白味を感じます。
メンバー全員が上流の工程から関わっているのが特徴ですね。
そうですね。それと、少し違う視点から表現すると、「プロダクトアウト寄り」の開発をしていると言えるかもしれません。
Web版の開発は、どちらかといえばユーザーのニーズを把握して、新たに必要とされる機能を見極めてから開発することが多かったのですが、ここでは少し違います。自分たちで利用シーンを想像し、ユーザーが気づいていない潜在的なニーズを満たすような開発をしようとしています。
当然のことながら、これまでとは違った難しさがあり、大変なことも少なくないですが、その分やりがいも大きいですね。まさにスタートアップのような、もしくは社内ベンチャーのような立ち位置だと思います。
「いつでもハドルOK」メンバーの質問には最優先で答えたい
大前さんは周りのメンバーから頼りにされる存在だとお聞きしました。ネイティブアプリ開発に携わるようになってどれくらいになるのですか?
前職を含めると、丸8年になります。当時はiPhoneアプリだけを対象にしていましたが、当社に入社してからiPhoneもAndroidも両方の開発に携わるようになりました。
櫻井さんはこれまでネイティブアプリ開発の経験はいかがでしょうか?
実務としてFlutterでのネイティブアプリ開発をするのは、今回が初めてです。以前の職場では、Webのフロントエンジニアスキルを活かし、React Nativeを使って、クロスプラットフォームというかたちでのネイティブアプリ開発に携わっていました。
でも、以前からFlutterでのネイティブアプリ開発に興味があったので、フロントエンドエンジニアとして当社に入社しましたが、その後こちらのチームへの異動を希望し、実現しました。
まだチームに参画して間もないため、ネイティブアプリ開発でわからない点は、ハドルで大前さんに質問したり、Zoomで画面共有をしてアドバイスをいただいたりしています。
ハドルというのは、Slack上の音声ミーティングのことですね。
そうですね。このチームでは、誰かが悩んだり煮詰まったりしたときに「いつでもハドルOK」というルールにしています。チームの発足時に、方針として決めました。原則リモートワークなので、一人で悩む時間ができるだけ少ないほうがいい、そう考えてのことです。
私はチームの中ではネイティブアプリ開発の経験が長いので、なるべくメンバーに知見やノウハウを伝え、疑問を解消するための手助けをしたいと思っています。そのために、まずは日常的に質問しやすい環境や雰囲気づくりを心がけ、たとえ自分の手を止めてでも、メンバーからの質問には最優先で答えるようにしています。

他にもチームで意識して取り組んでいることはありますか?
「振り返りでアイスブレイク10分」「コーヒーブレイク(雑談タイム)」などがありますね。でも、強制参加ではありません。多様性やメンバー一人ひとりの好きや嫌いを尊重したいんです。押しつけがましさがないのがこのチームのいいところだと思っています。
例えばコーヒーブレイクではどういった話をされるのですか?
基本的に仕事の話はほとんどしません。趣味の話だとか、「このお店が良かったよ」など飲食店の話はよくありますね。
あと例えば最近では、北海道に住んでいるメンバーに対して「雪は大丈夫ですか?」と聞いて、外の様子を見せてもらうことなどがありましたね(笑)。そんなリアルタイムの話題などをざっくばらんに話しています。
というのも、メンバー間では相手のことを考えるあまり、気を配り過ぎてしまうことがあったかもしれないな、と。なので「今は雑談の時間です」と明確なルールを設けることで、ハードルが下がり、チーム内で気軽に話しかけやすい環境ができてきたと思います。
アプリ開発にも、ゲーミフィケーションマインドを
他社のアプリで、参考にしているものなどはあるのでしょうか?
InstagramやTwitterなど、多くの人が日常的につかっているアプリを見て、「このSNSではこういう見せ方をしているんだね」という話はよくしていますね。
あとは考える材料として、流行りのゲームもよく見ます。最近では『実況パワフルプロ野球』『三国志』『モンスターハンター』などのスマホゲームに対し、自分たちがつくっているネイティブアプリと比較することがあります。
「カオナビ」は社内メンバーを一覧にして管理する、という特徴があるので、野球のチームメンバーの特徴を並べて確認したり、三国時代の武将の強みを見比べたり、といったUIと親和性があるとも言えるんです。
それは面白いですね!全然異なるもののように思えて、そうでもないように感じてきました。
当社では、プロダクトづくりで大切にしていることとして、「ゲーミフィケーションマインド」を掲げています。ゲームの要素を思考ベースに取り入れていくことで、より大きな価値を生み出していこうとしているんです。
実はそもそも、「三国志のゲームのように人材管理ができたら」という発想から生まれたのが私たちのプロダクトでした。ですから、アプリの上流設計で企画を考えるときには、ゲーミフィケーションマインドを念頭に置くようにしています。

ネイティブアプリだからこそ提供できる価値や機能を追求していきたい
今後、ネイティブアプリ開発に対してどのようなお考えをお持ちですか?
Web版ではなく、ネイティブアプリだからこそ提供できる価値や機能があるはずです。当社のパーパス「“はたらく”にテクノロジーを実装し 個の力から社会の仕様を変える」にもあるように、個の特性をうまく引き出せるアプリを開発し、たくさんの人たちに使っていただきたいと思っています。
カジュアル面談などで私たちの思いについてもっとお伝えできればと思うので、ぜひお問い合わせをいただきたいです!
櫻井さんから、ネイティブアプリに関してお伝えしたいことはありますか?
スマホは常にみんなが持ち歩いているものなので、「カオナビ」はそこにもっと入っていきたいんです。単にWeb版をそのままネイティブアプリにするのではなく、働く人たちが自分の仕事を進めるうえでもっとフランクに使えるネイティブアプリを開発していこうと思っています。

最後に、お二人が今後どのようなキャリアを歩んでいきたいとお考えなのか、教えてください。
このチームでより良いネイティブアプリをつくっていきながら、今後もネイティブアプリ専門のエンジニアとして、技術を磨いていきたいと思います。
一方で、技術進歩によりトレンドが変わったり、スマホに代わるデバイスが生まれたときには、新たに技術を習得し、自ら専門領域を広げていけるエンジニアになっていきたいです。
私はネイティブアプリ開発者としてまだまだ知見が足りないので、引き続き経験を積みながら技術を身につけていきたいと思います。
また技術以外では、企画や仕様といった上流工程からプロダクトを考えていくことが好きなので、自ら「こういうプロダクトをつくりたいから、こういった技術を使っていきましょう」と意思決定できるエンジニアになりたいですね。
カオナビの採用情報を知りたい方は
編集後記
ゲーミフィケーションマインドを体現し、提供価値を高めていこうとしているこのチーム。伸びしろは無限大、期待が高まるばかりです。
雰囲気も独特。企画段階からメンバー全員で意見を出し合って進めるために、リモート下でのコミュニケーションを積極化させる仕組みを構築しています。「良いチームワーク」を、何よりも強く意識する様子が印象的でした。