自分のビジネスも、カオナビも。志を持って選ぶパラレルな働き方

Interviewee

藤田 大

2022.6.30

カオナビには、副業で自己研鑽に励み、経験やスキルを本業に活かしながら働いているメンバーがいます。

マーケティング本部デザイングループに所属する藤田さんもその1人です。

現在、本業であるカオナビの業務と両立しながら、副業でデザイン制作会社を経営する藤田さん。今回は彼に、兼業しながら働くメリットやその魅力について存分に語っていただきました。

カオナビだけが、二足の草鞋という生き方を認めてくれた

藤田さんはもともと理工学部出身ですが、なぜ、デザインの道を歩もうと思われたのですか。

藤田

実は理工学部といっても建築系の学科だったので、デザインの分野と大きくかけ離れていたわけではないんです。ただ、若い頃からデザイナーへの憧れはあって。研究室にあったPhotoshopやIllustratorを使ってオリジナルのステッカーを作ったり、Tシャツをデザインしたりしていました。

また、当時はFLASHの全盛期で、プログラムを組んでコンテンツを動かすことが面白くて。「これからはWebの時代だ」とその可能性を確信し、 Webデザインの道を選びました。

マーケティング本部
デザイングループ
藤田 大
日本大学理工学部を卒業後、学内の情報研究センターでデジタルコンテンツ制作に従事。2004年、そのプロジェクトがスピンオフするかたちで、教授らと共に4人でデザイン制作会社を設立。カオナビには、2017年に業務委託としてジョインした後、2018年に正社員として入社。一貫してサービスサイトに携わる。

その後、2004年にデザイン制作会社を設立されています。こちらはどういった背景からでしょうか。

藤田

スタートは、大学で参加していたプロジェクトからのスピンオフでした。僕はもともと正社員として1つの組織で働くことは考えていなかったので、卒業後もそのまま大学施設に残り、非正規雇用で学内の情報研究センターでデジタルコンテンツ制作を担当していました。

当時、世間で“1円起業”が話題になっていた頃です。「最低でも300万円必要だった資本金がたった1円でも起業できるなら、とりあえず会社を興してみよう」という勢いで、研究室の教授ら4人と会社を設立したのが始まりです。

その後、理工学部全体のシステムに関する一大プロジェクトが立ち上がり、僕が新会社で一手に引き受ける形で独立しました。以来、いち事業主としてデザイン事業を広く手がけています。

カオナビには2017年8月に業務委託として参画されていますが、その際のカオナビの印象はいかがでしたか。

藤田

最初の面接でカオナビの事業について話を聞いた時から、「これ、ひょっとしたら面白いんじゃないのか」とワクワクしたのを覚えています。

当時カオナビでは「“社員の顔と名前が一致しない”という課題を解決する」というキャッチフレーズを掲げていまして。そのシンプルで力強いメッセージ性にプロダクトとしてのポテンシャルを感じたんです。

その後、2018年に正社員としてカオナビに入社されていますが、意思決定に至ったポイントは何でしょうか。

藤田

当時から副業が認められていたことが一番の理由です。

これまで、カオナビ以外にも正社員登用のお話をいただく機会はありましたが、そこでネックになっていたのが自身の会社の進退でした。

僕はこれまで築いてきたお客様との関係性は資産だと思っているので、「会社を清算しなければ、正社員として入社ができない」というのはハードルが高かったんです。そういった意味で、自分の生き方や働き方を肯定してもらえたような気持ちになり、快くカオナビへ正社員として入社することを決意しました。

時間も場所も自由自在。“自分で決める”からこそ、成果にコミットできる

普段はカオナビと副業をどのように両立されているのですか。

藤田

僕の場合、副業は月に20〜30時間ほどです。プロジェクトにもよりますが、朝の1時間を副業に充てて、日中はカオナビで8時間勤務。そして 退社後にまた1時間ほど副業に充てるスケジュールが基本です。

また、副業で重要なプロジェクトが動いている場合、カオナビの就業中にミーティングが重なるケースもあります。そういった時は、労働時間を自由にコントロールできる社内の「スイッチワーク制度」を活用して、カオナビのメンバーに「今から1時間抜けます」と伝えてから副業のプロジェクトに取り組んでいます。

さらに、カオナビには働く“場所”も自分で選択できるという「ハイブリッド勤務」の制度もあるんです。

この制度を活用すれば、オフィスの立地にとらわれず好きな場所で働けるため、首都圏以外の生活スタイルも実現可能になります。実際に僕は今年の夏、1ヶ月ほど石垣島で仕事をしてみようと企んでいるんです。

実際に社内では、どれくらいのメンバーが兼業しているのでしょうか。

藤田

社内全体で19.7%(2022年3月時点)のメンバーが兼業しています。

個々人のライフスタイルに合わせて柔軟に働ける環境が整備されているからこそ、副業との両立ができるのだと思います。なかなか珍しいカルチャーですよね。

藤田

このように、個人のライフスタイルと仕事を切り分けて両立できるカオナビだからこそ、仕事のためにプライベートを犠牲にすることなく、自身が大事にしている生き方を追求できる。その結果、会社に対してストレスを抱くことなく業務にフルコミットできるんです。

これはカオナビにとっても、サステナブルな事業成長を実現するための無視できないポイントであると思います。

カオナビで培える仮説思考やロジカルさは、どんな場所でも通用する

本業だけでなく副業も行いながら働くことは、相互にどんな好影響がありますか。

藤田

本業で得たインプットを副業でアウトプットできることです。またその逆も然りで、つまりナレッジや経験を相互に循環させることができる点にメリットを感じています。

例えば「これを試してみたい」と思ったらまずは副業でチャレンジして、そこで得たフィードバックをカオナビの事業に活かしてみる。反対に、カオナビで培った仮説思考やロジカルシンキングを副業に活かしてみるなど。それによって双方にポジティブな相乗効果が生まれています。

具体的に、カオナビの経験が副業に活きた事例はありますか。

藤田

カオナビで培った仮説思考やロジカルシンキングを踏まえたデザイン提案は、副業先でも活きていますね。

現在カオナビでは、デザイナーも商談に同行してユーザーニーズをヒアリングしているのですが、そこで得た情報をもとに仮説を立て、Webページを構築、刷新するようにしています。昨年はその施策が功を奏し、Webサイトのリニューアルに伴って見積もり依頼のCV数が3倍まで伸びたんです。

その経験から、副業でも自分自身がしっかりとクライアントの生の声を聞き、その課題を解決し得る仮説立てをした上で、デザイン提案をする様になりました。結果として、クライアントからは「自分たちでは認識できていなかった課題に気づくことができた」という嬉しいお声をいただくことが増えましたね。

また、ロジカルシンキングにおいても副業先のクライアントからご評価いただけています。

カオナビでは、なんとなくの感覚だけで「この辺りのデザインを変えた方がいい」という意見はまず通用しません。デザインの正当性を他者に理解してもらうためには、感覚的とされるデザインにおいてもロジカルな言語化が求められるんです。僕はデザイナーとしてこうした環境下でスキルを磨いてきたため、副業においても、クライアントの達成したい目的からロジカルに逆算したページ構成やデザインテーマを提案できる様になり、具体的なクリエイティブ力だけに留まらない付加価値を感じていただけていますね。

逆に、副業の経験がカオナビの事業に活きているなと実感することはありますか。

藤田

もちろん、副業先の案件で培ったデザインの知見が、カオナビでのデザイン制作に活きているなということは常々感じています。

これは自論にはなりますが、1つの企業だけに所属していると、デザインに限らず、どうしてもその企業独自のルールや仕様に基づいて仕事を進めることに慣れてしまいますよね。それはつまり、アウトプットの型が限定的になってしまうということです。そんな時に、本業とは異なる環境下でインプットとアウトプットの場を持っておくことは、結果的に本業でのアウトプットに幅を持たせることができると感じています。

つまり、副業をすることによるデメリットはまったくないということでしょうか。

藤田

そうですね。いろんなコミュニティに所属してさまざまな考えや価値観を知ること、フィードバックを得る場を増やすことはメリットでしかないと思っています。

ただ、副業でやりたいことがやれているからといって、本業がおざなりになってしまうのは本末転倒。本業と副業を両立するからには、「なぜ、カオナビで働くのか?」を自分の中でしっかり定義づけて軸を持つことが大事です。そうでなければ、カオナビの成長にも貢献できませんし、結果的に自分自身のスキルアップにもつながらないと思っています。

「常に変わり続けたい」──。それが変わらない“信念”

仕事やキャリアに対して、藤田さんはどのような価値観をお持ちですか。

藤田

“変化を恐れずに、常に変わり続ける”ということが僕の中のブレない芯・軸です。

本業以外にいろいろなコミュニティに属したり、副業したりするのもその想いが根本にあるからなのでしょう。常に変化を楽しみながら新しいことにチャレンジしていく方が、僕は面白いと思うんです。この先、年齢を重ねてもこのスタンスは変えずにいたいですね。

変わり続けるというスタンスが、ご自身の中でのブレない芯になっているのでしょうね。そんな藤田さんから見て、改めてカオナビで働く魅力は何だと思いますか。

藤田

メンバー一人ひとりが自立しながら、柔軟性を持って働ける点だと思います。

言葉を選ばずに言えば、「がむしゃらに頑張れ」「見えないところで努力しろ」といった一昔前の昭和の根性論や、精神論を強要するような文化はカオナビにはありません。その中で兼業スタイルを貫く僕としては、やはり同時に2つ以上の経験を積めることが魅力ですよね。

もちろん1つの事業に集中して成果を出していくこともすばらしいことです。しかし、本業とは別にもう1つのコミュニティがあることで、知識や経験が増え、人脈も広がる。そしてそれが上手く循環しながら、本業への価値提供につながっていくのです。カオナビではそういった働き方ができるということを、ぜひ多くの方々に知ってもらいたいですね。

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