新風を吹き込む百戦錬磨のアイデアマン──そのカギは“仮説思考力”と“多角的視点”

Interviewee

岡 友里恵

長谷川 亮

2022.9.5

今回は、社内外に向けたブランディング活動を行うコミュニケーションデザイン室(以下、CD室)でクリエィティブディレクターを務める長谷川 亮さんの人となりを、同部門でBXデザイナーを務める岡 友里恵さんに紹介してもらいます。

大手広告代理店で培ってきた企画力や提案力を活かしながら、次々と新たな企画を生み出しカオナビに新風を巻き起こす長谷川さん。そんな彼の魅力に迫ります。

カオナビの新境地を切り拓くアイデアマン

今回ご紹介いただく長谷川さんは、岡さんから見てどのような方ですか?

コミュニケーションデザイン室
BXデザイナー/アートディレクター
岡 友里恵
大手代理店系Web制作会社、ゲーム会社などでデザイナーを経験した後、2021年にカオナビに入社。現在はCD室で、新たな価値を創出するBXデザイナー/アートディレクターとして従事。

いつも明るく笑顔で、誰からも好かれるような方です。社内ではCEOをはじめみんなから絶大な信頼を得ていますね。誰に対しても分け隔てなく接する方なので、その場に長谷川さんがいるだけでパッと明るくなるような、そんな存在です。

長谷川さんとは、2022年2月に新設されたCD室立ち上げからカオナビの対外的なブランディングや、社内の従業員に向けたインナーブランディングに加え、ステークホルダーに当社のファンになってもらうための施策などを一緒に手がけています。

長谷川さんと一緒に働き始めた際、どのような印象を抱いていましたか?

企画提案力がとても高い方だなという印象を持ちました。スキルを分解するといくつか要素があると思うのですが、中でも“仮説思考力”と“事前準備力”が素晴らしいです。

仮説思考力という観点でいうと、長谷川さんは課題に対して一貫したストーリーに仕立て、解決に導いていきます。もともとCD室は、企画の提案が多い部署。例えばCEOから「こういうことを課題に感じている」「こういうことがしたい」と課題をもらい、解決する手段を探していきます。そこで長谷川さんは、課題解決に向けまずは根本の問題は何かを洗い出し、解決のためのストーリーを仕立て、一つ一つ目的を洗い出しながら、「このためには、こうしないといけないよね」と理論武装して着実に進めていく姿が印象的でした。

一方、事前準備力という観点でいうと、例えば日々のミーティングであっても、長谷川さんはアジェンダの内容について状況を整理し、ご自身の見解を視覚化した資料を必ず用意されるんです。それによって、関係者間での認知のズレを防ぎ、みんなが納得感を持って企画を進めていくことができます。私はあまり人前でしゃべることが得意ではないため、常に資料を準備するように心がけてはいるんですが、長谷川さんはどんな案件でも苦手意識のある私以上にしっかりと準備されているので驚きましたね。

一緒に働くなかで感じられる、長谷川さんのクリエイターとしての魅力は何だと思いますか?

“発想力”と“論理的思考力”の2つを兼ね備えているところです。というのも、一般的にクリエイターは、アイデアは出せるけれどロジカルに筋道立てて説明するのは得意ではないなど、スキルがどちらかに偏ってしまうことが多いように思います。その点、長谷川さんは両方とも突き抜けているので説得力のある提案ができるのだと感じています。

その2つを兼ね備えているからこそ、長谷川さんは社内で一目置かれる存在となっています。クリエイティブの力によって思いもよらない解決策を導くことができるのは、同じクリエイターとして尊敬すべきところだと思っています。

そんな長谷川さんのすごさが伝わるエピソードはありますか?

現在、進行中の「カオナビタウンプロジェクト」です。これはまさに長谷川さんのアイデアと提案力が活かされたプロジェクトになっています。

「カオナビタウンプロジェクト」とは、カオナビの目指す未来をひとつの街として可視化する、社員参加型のプロジェクトです。社員一人ひとりがパーパスと向き合って、未来の街や未来で働くことについて考えたり、リモートワークでは難しい社員同士の偶発的なコミュニケーションの機会を生み出したりすることが目的です。また、カオナビの思想を世界に向けて発信することで、アウターブランディング(企業内から社外に向けて行うブランディング)的な側面を併せ持つプロジェクトでもありますね。

この「カオナビタウン」の設計に関しては、長谷川さんと私が中心となり、社員を集めてワークショップを実施しながら全体像を作り上げてきました。街の設計をするのは我々も初めてのことでしたが、ここでも長谷川さんは、カオナビの思想やあるべき姿に基づいて、街を構成する要素一つ一つに対しても「なぜ、それが必要なのか」「それはどんな役割を担うのか」という根本的なところから考えて設計されていました。

これはほんの一例にすぎず、ほかにも、イベントの体験設計や広報の打ち出し方など、デザイナーがその領域にまで介入するのか!という細かいところにまでがっつり介入し、全てを筋道通してプロデュースしてしまうのが長谷川さんのすごいところです。これまでになかったような新しいチャレンジをするときも、長谷川さんがいると、進むべき方向に導いてくれるような安心感がありますね。

カオナビタウンプロジェクト全体がどうあるべきか、そのためには何が必要か?を考え提案し続けたことにより、最初はほんの小さな種から始まった施策でしたが、カオナビのパーパスをそのまま体現するような大きなプロジェクトへと発展しました。

プロジェクトの推進力が丁寧かつパワフルに感じられますね。

そうですね。他にもブランドリニューアルを記念して、社員向けにTシャツやキャップを配る企画を進めているのですが、そこでも長谷川さんのアイデアが活きています。

コミュニケーションデザイン室
クリエイティブディレクター/BXデザイナー
長谷川 亮
学生時代、佐藤可士和氏のもとで1年間インターンしたことをキッカケにブランディングに興味をもつ。 その後、新卒から国内大手代理店、外資系代理店と広告業界を渡り歩き、国内外の大手クライアントを担当する。 2021年10月にカオナビ入社。現在はコミュニケーションデザイン室で、全社に横断したブランディング施策に取り組んでいる。

当初、Tシャツは1種類のデザインで制作しようと考えていたんですが、長谷川さんが「カオナビは、個性を大事にしている会社だから、好みに応じて多数のデザインの中から好きなものを選べるようにしよう」と提案してくださったんです。

そして最終的に、デザイン・カラー・シルエット・サイズを一人一人が好みで選べる仕様に決定しました。ここまでやっている会社はなかなか見たことないですし、カオナビだからこそできる、素敵なアイデアだと思いました。このように、カオナビが大事にしている価値観に紐づけて、施策もアラインする形で進めていくというスタンスは、どの案件でも徹底されています。

デザイナーだからこそ、デザイナー以外の視点を。長谷川さんに学んだフラットな姿勢

長谷川さんのそういったスキルはどのような背景から生まれていると思いますか?

広告代理店で長くクライアントワークをされてきた経験が大きいと思います。広告代理店では、クライアントへの提案で何十枚、何百枚も資料を作ることがあるんです。そこで身につけられた提案力、企画力、他人を巻き込む力、仮説思考力などは、事業会社側の私たちにとってもいい刺激となり、今までカオナビになかった企画もどんどん生まれています。

また、長谷川さんはとても好奇心旺盛な方です。どんな挑戦も楽しみ、よりよくするための提案を惜しみません。長谷川さんはよく「クリエイティブジャンプ」という言葉を使いますが、どんな課題に対しても新しいアイデアをプラスすることで、思いもよらない素晴らしいアウトプットに変えてくれます。たとえつまらなそうに見える仕事でも、アイデアをプラスすることで、自分自身が楽しめる仕事に変えていくことができる人だなと感じています。

長谷川さんと一緒に仕事をするなかで、学んだことはありますか?

日々多くのことを学んでいますが、特に“相手の目線に立つこと”、“それぞれの専門性が違うことを認識する”という教えは強く印象に残っています。これは以前、長谷川さんと「どうしたら円滑にコミュニケーションを築くことができるか」という話をしていた際に教えていただいたものです。

デザイナーに限らず多くの人は、自分の知識内で話をしますよね。しかし、人によって知識の領域や考え方が違うのは当たり前のこと。自分が正しいと思っていることでも、相手にとってはそうではないというケースはよくあります。相手の目線に立った時に物事がどう見えるか?この言い方で適切に伝わるのか?を考えることが重要であると学びました。その実力と円滑なコミュニケーションで多く人から信頼を得ている長谷川さんの裏には、多角的な視点で物事を捉える力があり、それが人間力にも繋がっているのだと感じました。

岡さん自身、どのような変化がありましたか?

私はこれまで企画を立てる際に、企画の目的やその先にいる人たちのことばかり考えていたんです。もちろんそれも大切ですが、長谷川さんはそういった企画目線だけにとらわれず、関わる人すべての立場に立って考える視点を持っているんですね。それを実現させるためには誰を巻き込んでどのように進めていけばいいのか、相手のメリットは何なのか──そういった視点を持ち、人を巻き込んで物事を進める姿を見て、自身の日々のコミュニケーションの仕方や仕事の進め方を振り返るようになりました。

“クリエイティブが生む影響をダイレクトに感じられる”ことこそがやりがい

クリエイターとしての長谷川さんの魅力が伝わってきます。どんな方であれば共にカオナビで活躍できると思いますか。

物事を客観的に捉え、課題の本質を見抜きロジカルに解決策を提案できる人がマッチすると思います。CD室は、与えられた課題を解決するのはもちろん、自発的に課題を見つけて提案できる部署です。だからこそ好奇心旺盛な方や、面白いことをやりたい方にとっては最適な環境だと思っています。

私自身は、自分のアイデアが企画に採用されるととても喜びを感じます。特に私たちの部署は、CEOの柳橋と共に仕事をすることが多いので、カオナビにとって重要度の高い案件に携わることができ、かつ提案の幅が広いことが特徴です。その提案が通れば、スピード感を持って企画を形にでき、やりがいを持って事業に取り組めると思います。

では最後に、カオナビのような事業会社でクリエイタースキルを活かしながら働くやりがいを教えてください。

事業会社の魅力は、目標やパーパスに向かって企業を大きく成長させていけることです。私は以前、制作会社でクライアントワークの仕事をしていました。しかしそこでは、プロジェクトごとに制作物を納品すると、その後のお客様の事業への貢献具合を知ることができなかったです。一方、事業会社は自分たちでサービスを企画・制作して運用していくことができます。同じ目的に向かって全社一丸となって事業を推進できるので、自分のアウトプットが如何に事業成長に繋がっているのかをダイレクトに感じながら働くことができるはずです。

なかには「制作会社から事業会社に行くと、デザインの幅が狭まるのではないか」という懸念を持たれる方もいるでしょう。もちろんカオナビには、根本的なデザインのガイドラインがありますが、根本の目的さえぶれなければ自由な視点から提案できるのがカオナビのカルチャー。わくわくすることが大好きなメンバーが揃っているので、新しいチャレンジを楽しめる人にはとても魅力的な職場だと思いますね。

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