壁にぶつかるたび転職を繰り返していた私が、どん底からの再起、インサイドセールスマネージャーになるまで

Interviewee

日野 明子

2021.6.8

「今のやり方で悪くない実績を出せているけど、どうすればこれ以上成長できるのかわからない」──ある程度経験を積んできた中堅社員の中には、そんな“成長の壁”にぶつかる人も多いのではないでしょうか。

2018年4月にフィールドセールスとしてカオナビに入社した日野明子も、かつて一度壁にぶつかり、苦しい時代を経験したメンバーの1人。それまでのキャリアで転職を繰り返していたこともあり、「一度は逃げ出すことも考えた」そうです。

しかしそこに“ある転機”が訪れ、どん底からの再起を遂げて、現在はインサイドセールスグループのマネージャーに抜擢されました。日野はどのようにして、自らの殻を破り成長することができたのか。これまでのストーリーを伺いました。

満たされない何かを求めて、転職を繰り返していた20代

まず、現在携わられているインサイドセールスの仕事について、教えてください。

日野

フィールドセールスがお客さまと直接商談を重ねながら契約につなげていくチームであるのに対し、インサイドセールスでは、新規のお問い合わせを頂いたり、過去に一度ご提案したことのある見込み顧客に対して戦略的かつ効率的なアプローチを行い、受注につながる商談を設定して、フィールドセールスへパスするような役割を担っています。サッカーで言えば、ミッドフィルダーのようなポジションですね。

2021年4月からはマネージャーとして、インサイドセールスの機能をさらに強化していくことを目標に、日々の業務に取り組んでいます。

カスタマーエンゲージメント本部
インサイドセールスグループ
マネージャー
日野 明子
新卒で介護系ベンチャー企業に営業職として入社。その後、人材・広告系企業、広告代理店の営業を経験した後、2018年4月にカオナビにフィールドセールスとして入社。2019年4月にインサイドセールスに異動し、現在はマネジメントにも携わる。

カオナビが4社目と伺っています。これまでのキャリアとカオナビに入社した経緯は、どのようなものだったのでしょうか?

日野

就職活動の時には「大企業で1つの歯車として働くのではなく、自分の成長が組織の成長につながるような場所で働きたい」と考えており、ベンチャー企業を中心に見ていました。

最初に入社したのは介護系のベンチャー企業。1年目から社内制度の整備や採用面接、イベントの企画立案など、さまざまな仕事を経験することができ充実した毎日でしたが、「介護以外の業界も見てみたい」と思うようになり、人材業界と広告代理店を経て、2018年4月にカオナビに入社しました。

介護業界にいた時は「他の業界を見てみたい」、新規営業がメインの会社にいた時は「もっと既存顧客のフォローアップがしたい」、仕事が忙しかった時は「ワークライフバランスを重視したい」。今思えば、自分の不満を環境のせいにして、壁にぶつかるたび逃げるように転職を繰り返していたのかもしれません。

カオナビには仕事の生産性を重視する組織の価値観と、自分の意思や「今後自分がどうありたいか」を大事にしてくれる文化に共感して入社しました。ただ、30代を目前にして4社目ということもあり、心のどこかでは「もう次はないものねだりはできないぞ」「カオナビでは目に見えた成果を残さなければ」と思っていましたね。

カオナビに入社して再びぶつかった壁、転機となった異動の打診

さまざまな会社をみる中で、自分が仕事に求めるものを模索した20代だったのですね。カオナビには入社してからは、どのような感じだったのでしょうか?

日野

カオナビにはフィールドセールスとして入社したのですが、割と早めに壁にぶつかりましたね(笑)。いわゆる「型通りの営業」はある程度できた感覚はあったのですが、お客様に寄り添ったプラスアルファの提案までやりきれていませんでした。当時の上司や先輩からもフィードバックやサポートも受けていましたが、振り返ってみると、結局自分自身危機感が持てず、その課題と向き合えていなかったのだと思います。

このまま成長できないのではないかと思い、また転職することも頭を過りましたが、「ここで転職したら、また同じことの繰り返しになってしまう。今はもう少し踏ん張らないきゃいけない」と思いながら、かといって具体的にどうすればいいのかもわからず、苦しんでいましたね。

カオナビに入社してからも、悩んだ時期があったのですね。しかしそこからどのようにして、再起を遂げられたのですか?

日野

転機となったのは、異動の打診です。ちょうど会社としてもインサイドセールスを強化していこうというタイミングで、当時の上司から、「新しいチャレンジになるけど、どう思う?」と聞かれました。

私としては、フィールドセールスで成長への打開策が見出せず悩んでいましたし、インサイドセールスは今後のカオナビにとっても重要度が増すポジションでもあったので、新しい部署で挑戦してみることに決めました。

インサイドセールスに異動してからは、どのような変化がありましたか?

日野

インサイドセールスでは、“個人でどれだけ成果を出せたか”、だけでなく、“業務の仕組み化にどれだけ貢献できたか”、“自分のノウハウをどれだけメンバーにシェアできたか”が求められました。もちろん、フィールドセールスでも求められる部分はあるのですが、当時の私は「とにかく商談して受注を取らなければ」という目の前の仕事への意識が先行するあまり、お恥ずかしながら、「仮説思考」や「仕組み化」「シンプル」といったカオナビのバリューはほとんど意識できていなかったと思います。しかし、異動によって「自分の数字のことだけ考える」という思考から徐々に「自チームや他チームのことを考える」ようになったことは、自分にとって非常に大きな変化でした。外に意識を向けることで、バリューの必要性を再認識できた、というか。

とはいえ、求められる成果も今までとは大きく異なったため、最初はかなり戸惑いましたね。特に仕組み化は苦手意識がありました(笑)。

異動で大きなパラダイムシフトが起きたのですね!苦手意識を持っていた「仕組み化」については、どのようにしてスキルを磨いていったのでしょうか?

日野

まず1つ小さい成功体験を積ませてもらったことで、歯車が回り出したような気がします。

去年はコロナ禍の影響もあって初めてオンラインでセミナーを開催することになり、運営フローの「仕組み化」を任されました。事務作業や他部署との連携について、どのように優先順位をつけて対応していくか。当時はどうやって進めていけば良いのか全くわからず、苦戦しました。

それでも歯を食いしばりながら何とかフローを完成できたことが自信につながり、その後新たな「仕組み化」に取り組む際には、苦手意識がずいぶん減りました。

苦しい中でも最後までやり遂げられた要因は、何だったのでしょうか?

日野

上司が私の強みや弱みを理解しようとしてくれて、その助けがあったのが一番大きいと思っています。正直、社会人になってからあきらめることも多かったのですが、子どもの頃からスポーツで培ってきた元々の「負けず嫌い」な性格を呼び起こすような支援をしてくれたからだと思います。

「つらくても、もう一歩頑張ってみよう」「せっかく上司が任せてくれているのだから、その期待に応えなければ」という意識は、苦境を乗り越える上で大きな支えになりました。

一人ひとりが輝くインサイドセールスチームを目指して

インサイドセールスで結果を出していく上で、ポイントとなることは何でしょうか?

日野

一番大きいのは「仮説思考」だと思います。インサイドセールスでは、反響型営業を行う場合もあれば、新規の顧客を掘り起こしていく場合もあるのですが、いずれにしても相手がどんなお客様かほとんどわからない状態で営業電話をかけることになります。

その際「どのような業界のどのぐらいの規模の会社なのか」を念入りに調べ、「どのような課題を抱えているのか」をしっかり想定した上で営業しないと、お客様の課題と『カオナビ』がマッチせず商談につながりません。そのため「常に仮説を持つこと」を意識するようにしています。

また、商談につながらなかった場合は「なぜ商談に至らなかったのか」、フィールドセールスが受注した際には「なぜその商談が受注できたのか」など、さまざまな「なぜ?」をもとに次にどんなアクションを起こすべきかを一人ひとりが考え、実行することが仮説の確度をあげ、成果を出すためのポイントだと思っています。

フィールドセールスでのご経験が「仮説をもって架電すること」にも活かされていそうですね!その他に、「異動前の経験がインサイドセールスに活かされている」と感じることはありますか?

日野

両部門をつなぐ橋渡しのような存在として、機能できているのではないかと思います。私がフィールドセールスにいた頃は、お互いに連携を取ることがほとんどできておらず、課題に感じていました。

フィールドセールスを経験したからこそ、現在は連携の重要性を双方に訴えることができており、実際にミーティングや個別の案件についてのコミュニケーションの時間を取ることで、両部門の連携における「質」の強化ができていると思います。

2021年4月からはチームのマネージャーに昇格されましたが、どのような経緯だったのでしょうか?また打診を受けた際、どのように感じましたか?

日野

実は元々、スペシャリストよりマネージャーとして成長していきたいと思っており、「そろそろ次のステップを目指していきたい」と、上司と以前から話していました。また、1月にフィールドセールスの組織編成がされ、マネージャーに昇進した同世代のメンバーがチームメンバー1人ひとりに寄り添ったマネジメントをしていこうとする姿を目の当たりにし、「インサイドセールスチームもより自立した組織にしていきたい」と話したのを覚えています。

その後3月に、正式にマネージャー昇格の打診を受けました。「いよいよ来たか!」「認めてもらえた」と嬉しく感じた一方、「自分の課題を克服し、より高いパフォーマンスレベルを目指して挑戦していかなければならない」と、気持ちが引き締まりましたね。

自分ではなかなか言いづらいかもしれませんが(笑)、ご自身のどのような成果や能力がマネージャーになるにあたり評価されたと思いますか?

日野

やはり、インサイドセールスに異動してからの成長を認めてもらえたのではないかと思います。1年目はリード対応でいっぱいいっぱいでしたが、2年目になると少し余裕が出てきて、他のメンバーにも影響を与えるような業務に主体的に携わることができました。上司からは「視座が上がったね」と言っていただく機会も増えました。

また、戦略や施策の立案だけでなく、メンバーのメンタルやモチベーションをフォローすることでチームマネジメントに貢献してきた姿勢はマネージャーになる前から変わらず意識していた部分です。

そんな日野さんが、マネージャーとして仕事するときに意識していることを教えてください。

日野

正直なところまだ全然できてはいないのですが、「会社全体にとっての最適解は何なのか」を意識するようにしています。フィールドセールスにいた頃は自分の数字に、インサイドセールスに異動してからしばらくは自分のチーム内のことだけに意識が向きがちでしたが、今は意識を外に向け、視座をより高く持つよう努めています。

マネージャーになると実務的にそうした姿勢が求められますし、私がそこを考えられるようにならないとメンバーの視野も狭くなってしまうと思うので。これは職位が上がったことで大きく意識が変わった部分ですね。

職位が上がったことで、責任感や視野もますます大きくなっていったと。マネージャーとして、これからチームをどのように発展させていきたいですか?

日野

今は案件の数で成果を追っているのですが、今後は「量」だけではなく「質」にもこだわっていくことで、受注に貢献していきたいです。そのための施策はさまざま考えられるかと思いますが、たとえば商談の確度の見える化。「インサイドセールスがより受注に近い商談を創出できるようにする」という目的の達成を目指すのはもちろん、マーケティング・フィールドセールスと共通の言語を持って各リードや商談について議論できるようにすることで、グループで横串を通して質の底上げが出来るようにしていきたいと考えています。

また、これまでインサイドセールスはチームとして注目されることが多かったのですが、今後は個々のメンバーが個人としても注目されるようなチームにしていきたいと考えています。メンバー一人ひとりの得意を活かした役割と目標を与えることで、与えられた仕事をこなすだけでなく、自分で新しいものを生み出す力、目標達成するための仕組みを作る力を身につけられるよう、支援していきたいです。これは実際には私がカオナビに入社して、実際に上司から支援してもらったことなので、同じように支援してあげたいというのもありますね。

徹底的にバリューを体現するカルチャーが、個人の成長を促進する

複数の会社を経験されてきた中で、「カオナビならでは」と感じるのはどのような部分ですか?

日野

結果を出すことはもちろん、「会社や他の人にどう影響を与えていくか」を求められることですね。そこに初めて本気で取り組めたことが、自分の成長につながりました。

その上で重要な役割をはたしているのは、やはりバリューです。カオナビはバリューを明確に打ち出し、その体現度を考課項目に落とし込むことで、しっかりと組織に根付かせている。たとえば、売り上げが伸びた時にも「良かったね!」で終わらず、「なぜその成果が出たのか」の説明を必ず求められる。要するに、「単発的な成果」だけでなく、「仕組み化」を求められるわけですね(笑)。そうしたバリューを基軸にした文化が、一人ひとりだけでなく、組織全体の成長にもつながっていると感じます。

日野

また、仕事のやりがいという観点では、「社会のニーズに合わせたプロダクトを提供できている」という部分が非常に大きいように思います。業務の進め方や、働き方・働く人が多様化する今、一人ひとりの個性や強みを活かしたマネジメントが必要となってきており、それを活かすことはまさに『カオナビ』が実現したいことでもあります。実際に社員として働いていても、数字も会社もどんどん伸びていることを体感できますし、「社会からこれからも必要とされていく」と肌で感じられるからこそ、「これからもこの会社で働きたい」と思えています。

逆に、カオナビに入って「大変だな」と感じたことはありますか?

日野

カオナビに入るまでは「時間をかければいい」と思って仕事をしていたところがありました。しかしカオナビでは、それはカルチャーとして許されません。限られた時間の中で成果を出すことが求められ、そのためには頭の回転を早くして、いろんなことを効率化していく必要がありました。

最初のうちはこの働き方に慣れるのがとても大変で、定時になる頃には前の会社で残業して働いていた時と同じくらいの疲労感がありました。長時間働くことに慣れている方にとっては、働き方や成果の出し方に関するパラダイムシフトが必要であり、少し苦労する部分かもしれません。

私の場合は、「目的を明確にし、優先順位を決めて、やらなくてよいものは切り捨てる」ように意識することで、仕事の生産性を上げるようにしています。

最後に、一緒に働きたいメンバー像について教えてください。

日野

「ありのままの自分や組織を受け入れた上で、次に何をすればよいのかをポジティブに考えられる方」に来て欲しいです。仕事をしていると、苦手な業務といった自分自身の課題から一人では解決できないような組織の課題まで、とにかく向き合わなければならない壁がたくさんでてくると思います。そうした瞬間に、逃げずに真摯に向き合える人は、活躍できるのではないかと。

ただ一方で、私自身過去に逃げてきた経験があるからこそ、「逃げない姿勢を維持する」難しさは理解していると思っています。どんな人でも目の前の壁に目をそむけたくなることもあると思いますので、そんなときに支えあえるチームを作っていけたらいいなとも思っています。

また、カオナビはいわゆる“第二創業期”と呼ばれるフェーズに入り、これからもどんどん変化していきます。そうした変化を楽しんでいける方に入ってきてもらえたら嬉しいです。

カオナビの採用情報を知りたい方は

編集後記

カオナビでは個人の成長や能力開発を目的とした異動は比較的頻繁にありますが、その中でも日野は、異動によって特に大きく成長したメンバーです。

その要因は初めて「0→1」の仕事にじっくり取り組めたという環境的要因と、長年のスポーツ人生の中で培われた“粘り強い”性格がうまく掛け合わされた点にあり、まさに“タレントマネジメント”による才能開花の成功モデルであるようにも思います。

今はまだかつての日野のように壁にぶつかって悩んでいたとしても、これから才能を開花させ成長できる可能性は無限にある、そんな希望を感じさせてくれた取材でした。

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