厳しい市場で勝ち切るために。細部までこだわり、縦割りを越えて挑み続けるカオナビのマーケティング

Interviewee

鈴木 沙絵美

2026.1.16

競争環境の激化やプロダクトの進化に伴い、カオナビにおけるマーケティングの役割も大きく変化しています。単に施策を回し、その精度を高めるだけでは十分とは言えません。市場や事業を大局的に捉えながら、本質的な課題を特定し、組織を動かしていくことが必要となっています。

今回は、カオナビのWebマーケティングチームにてマネージャーを務める鈴木さんにインタビューを実施。市場環境の変化をどう捉えているのか。顧客解像度を高めるための具体的な取り組みとは。そして、カオナビでマーケティングの仕事に向き合うおもしろさや、今後の展望についてお話を伺いました。

マーケターとしてさらなる成長を目指して。惹かれた一番の決め手は「人」

まずは、現在の役割について教えてください。

鈴木

マーケティング本部に所属しており、Webマーケティングチームのマネージャーを務めています。私たちのチームでは、Web広告の運用や比較サイトへの出稿をはじめ、自社サービスサイトやオウンドメディア「カオナビ人事用語集」の運営などを担当しています。

マーケティング本部
Webマーケティンググループ
マネージャー
鈴木 沙絵美
Web広告代理店、事業会社でのWebマーケティング職を経て、2024年8月にカオナビへ入社。現在はWebマーケティングチームのマネージャーとして、施策設計とチームマネジメントに取り組んでいる。

鈴木

カオナビのマーケティング組織には、ほかにも展示会やセミナーなどのイベント担当、数字管理を行う企画担当、デザイン担当のチームがあります。その中で、Webマーケティングチームが持つKPIは主にリード獲得数と商談数です。ただ、単純に数を追えばいいわけではなく、商談や受注につながる良質なリードを安定して生み出し続けることが本質的なミッションだと考えています。

これまでのキャリアと、カオナビに入社を決めた理由も聞かせてください。

鈴木

これまで、Web広告代理店や事業会社で、幅広くWebマーケティングに携わってきました。前職では「カオナビ」を利用していたので、サービスや会社の存在自体は以前から知っていたんです。事業会社のマーケティング担当として、もう一段成長できる次のステージを探していたときに、カオナビが選択肢として挙がりました。

入社の決め手になったのは、選考の中で感じた人への向き合い方です。一次面接では、当時のWebマーケティングチームのマネージャーが、事前に私の職務経歴書を細かく読み込み、これまでの経験を深掘りしながら真剣に向き合ってくれました。

その姿を見て「人を大切にして、尊重する文化がある会社なんだろうな」と感じたんです。私は「何をやるか」よりも「誰とやるか」を重視しているので、最終的には人で決めました。

入社後は、どのような流れでマネージャーに就任されたのでしょうか?

鈴木

入社当初は、比較サイトの担当からスタートしました。いずれは別の領域にもどんどん染み出していきたいという思いがあったので、まずは自分に任された業務でしっかり成果を出すことに集中しました。

結果、担当施策でのリード獲得数は約1.5倍に。こうした成果や取り組み姿勢を評価いただき、入社から数か月後に、新規事業である「ヨジツティクス」のマーケティング担当のポジションが空いているとの話をもらい、希望して兼務することになったんです。

鈴木

それまではWeb領域の知識しかない状態でしたが、「ヨジツティクス」のマーケティング業務では展示会やセミナーなどのオフライン施策にも関われました。未経験の領域に挑戦できたことで、マーケターとしての幅が一気に広がった感覚があります。こうした経験を経て、入社から半年でWebマーケティンググループのマネージャーに就任し、現在に至ります。

競争が激化する市場で、いかに「カオナビ」を選んでもらうか

マーケティングの観点から、カオナビの事業フェーズや市場環境をどのように見ていますか?

鈴木

カオナビはこれまで、タレントマネジメントシステムのリーディングカンパニーとして市場を開拓し、拡大してこられたと思います。事実、リードを獲得できれば商談や受注につながる確度が非常に高い時期もありました。

しかし、近年は競合環境の激化に伴い、市場環境だけでなく、その中での「勝ち方」も大きく変わりました。世の中に数多く存在するタレントマネジメントシステムの中で、お客様にカオナビを選んでいただく難易度は、以前よりも明らかに上がっているんです。

また、カオナビでは、AI時代における新たな成長戦略として、2025年10月に新ビジョン「Talent intelligence™」を打ち出しました。

鈴木

これまで別ブランドとして展開してきた労務管理システムの「ロウムメイト」「ロウムメイト勤怠」を「カオナビ」に統合し、多角的な人材データにAIを掛け合わせることで、さらなる価値提供を目指しています。タレントマネジメントの枠を超え、人事労務の領域を網羅的に支援できるサービスであるという認知も、今後は広めていく必要があると感じています。

こうした課題に対して、Webマーケティングチームでは具体的にどのような取り組みを行っているのでしょうか?

鈴木

お客様にカオナビの価値や魅力を説得力をもって伝えていくには、まず顧客解像度を高めることが欠かせないと考えています。そこで、お客様の声を一次情報として取りに行く機会を積極的に増やし、施策設計やメッセージ改善に反映しています。

例えば、展示会などのオフラインイベントにも必ず立つようになりました。マーケティング本部内の別チームが担当している領域ですが、私たちWebマーケティングチームも運営スタッフとして参加する体制を組んでいます。

現場ではお客様と直接対話して、「人事労務領域でどのような課題感を持っているのか」「ツールを選ぶ際の最後の壁はどこか」といった点をお聞きしています。そこで得た「商談化するリードとそうでないリードの分岐点」という重箱の隅をつつくような緻密な洞察を、Web広告の訴求やLPの改善に即座に反映させています。

顧客理解を深めるために、他にも意識していることはありますか?

鈴木

マーケティング組織の中だけに閉じず、より視野を広げて行動しなければならないと考えています。目指しているのは、「縦割り文化」の解消です。

鈴木

カオナビでは、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスといった各組織が、いわゆるTHE MODEL型に分かれています。組織内の業務が最適化されている一方で、それぞれの組織がお客様に訴求するポイントが、少しずつ異なってしまっている部分もあるように思います。

その中で、マーケティング組織としてはどのような動きが求められていると考えますか?

鈴木

私たちマーケティング組織が最初にお客様と接点を持ってから、架電やメールでのアプローチ、商談、クロージングに至るまで「なぜカオナビがよいのか」を一貫したストーリーとして、齟齬なく伝えていく。それを実現するのが、マーケティングの役割の一つだと考えています。

他部署との連携は、まだまだ十分とは言えません。そのため、ちょっとした施策のことも相談できるように、社内に広くつながりを作ろうとしているところです。

また、確度の高いリードを獲得していくことも重要です。その点においても、他部署とのコミュニケーションは欠かせません。インサイドセールスのメンバーとやり取りしながら、「どんな目的で資料請求をしてくれたのか」「なぜ商談に至らなかったのか」といった点も確認するようにしています。

「事業貢献」に向き合い続け、自分たちで考え実行できる環境が魅力

カオナビでのマーケティングの仕事には、どんな点におもしろさがあると感じていますか?

鈴木

一番は、裁量とスピード感が求められるところですね。カオナビは、会社として一定の規模や歴史はありますが、ベンチャーマインドが変わらずに根付いているんです。これまでのやり方に縛られずに自ら考えて動き、意思決定を重ねていく機会も多くあります。

カオナビのマーケティング組織には比較的大きな予算が与えられるうえ、その使い方は基本的にチームに一任されています。どのような施策に予算を充てるのか、どういった配分で使っていくのかを考え、効果検証と改善を繰り返していくのも、すべて自分たちの仕事です。

鈴木

だからこそ、マネージャーである私自身、メンバーに対して細かく指示を出すことはあまりしていません。新しい取り組みについては、成果が期待できそうであれば、まずは試してみるスタンスです。できるだけ個々の判断や工夫を尊重しながら進めています。

任される環境で意思決定を重ね、挑戦を続けられる環境が、カオナビにはあるのですね。

鈴木

加えて、根底にマーケティング業務を行ううえでの思想がしっかりと浸透していることが、組織や個人の成長につながっていると思います。

私たちのチームには、広告代理店出身のメンバーが多いんです。そのため、自分も含めて「CPA(顧客獲得単価)をいかに改善するか」といった効率や生産性を優先的に考えてしまいがちでした。もちろん、それ自体は事業運営において非常に大切な視点です。

ただ、あるとき本部長から、こんな言葉をかけられました。「あなたたちの仕事は、単価を下げることではない。商談に繋がるリードを1件でも多く創出することだ」と。この言葉は、今でも口酸っぱく言われ続けています。

その言葉を受けて、マーケターの立場から最終的な事業貢献を意識したうえで「自分たちに何ができるのか」を考えるようになりました。カオナビに入社してから、マーケターとしての視座や視野が以前より広がったと感じています。

簡単に勝てない。だからこそ、今のカオナビはマーケターとして成長できる

Webマーケティングチームとして、今後目指していきたい姿を教えてください。

鈴木

まずは、競争が激化する市場において、「カオナビ」の価値や魅力、そしてそれらがお客様の課題解決につながることを、最初の接点から伝えられる存在になりたいです。

鈴木

そのためには、メッセージの届け方についても新しい工夫が必要だと思っています。マーケティング組織では現在、集客手段は固定化されてきています。方法が確立されているゆえに安定してリードを獲得できている一方で、その型を一度壊す必要があるのではないかとも感じているんです。

新しいメディアや媒体でのリーチや、他社よりも先進的な仕掛けへのトライなど、今まで以上に感度を高めて実行していきたいですね。

鈴木さん個人としての今後の展望についても教えてください。

鈴木

自分が貢献できる領域を、さらに広げていきたいと思っています。これまでマーケティング業務においてはWeb周りを長く経験してきましたが、カオナビに入社してからは、オフライン施策に関する知見も増えてきました。

売り上げを生み出せるマーケティング組織でありたい。そう考えると、Webもオフラインの施策も、あくまで手段のひとつに過ぎません。引き出しを増やし続けながら、状況に応じて最適な打ち手を選べるマーケターでありたいですね。

最後に、どんな方と一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。

鈴木

スピード感を持って、挑戦する気持ちが強い方と一緒に働きたいです。自分で課題感を見つけて、たとえ担当領域でなくても、自分ごととしてどんどん動いていただきたいです。誰かが困っていたら声をかけたり、自然と手を差し伸べたりできるような方は、カオナビのカルチャー的にもフィットすると思います。

現在のカオナビを取り巻くHRテックの市場環境は厳しさを増しており、お客様にプロダクトを選んでもらう難易度は上がり続けています。ですが個人的には、簡単ではないからこそ「どうやったら勝てるのか」を考え抜く必要があるこの状況は、非常におもしろいと思うんですよね。まさに今、カオナビはゲームチェンジャーを求めているフェーズにあるんです。

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