アプローチ件数や商談化数といった「量」だけを追うのではなく、「質」を重視する組織へ。カオナビのインサイドセールスは、仕組み化を通じてその転換を進めてきました。
そして今、組織はその先のフェーズへと進んでいます。
既存の手法を疑い「今のベストは何か」を考え続けながら、新たな試みを取り入れ、業務の仕組みを再設計していく。そうした取り組みを通じて、自らの仕事をさらに進化させようとしています。
「自分たちで勝ち筋を構築していけるのが楽しい」。そう語るのは、インサイドセールス組織でマネージャーを務める小島さんと北田さんの2人です。組織として取り組んできたチャレンジや、現場で得られる成長、そしてカオナビでインサイドセールスとして働く魅力について聞きました。
パーパスや裁量の大きさに惹かれ、急成長期のカオナビへ参画
まず、お二人の担当業務について教えてください。
インサイドセールス本部で、従業員数500名以下の法人を担当するSMB/MMグループのマネージャーを務めています。
カオナビには2019年12月に入社し、未経験からインサイドセールス業務に取り組んできました。入社当初はメンバーが5名ほどだったところから、現在は私のグループだけで20名以上の規模にまで成長しています。
インサイドセールス本部
SMB/MMグループ
マネージャー
小島 慎也
ベンチャー企業と大手リサーチ企業を経て、2019年、カオナビへ入社。未経験からインサイドセールス業務に携わり、組織の立ち上げ・拡大フェーズを経験。現在はマネージャー。
私は、従業員数501名以上の法人を担当するGBグループのマネージャーを務めています。
カオナビではこれまで、フィールドセールス、カスタマーサクセス、フィールドセールス部門の部長職などを経験してきました。その後、現在のポジションに就いています。
これまでのキャリアと、カオナビへの入社の経緯はどのようなものだったのでしょうか?
新卒で入社したベンチャー企業で、高齢者施設向けの商品販売や仕入れ・企画などの業務に携わったのち、前職の大手リサーチ会社に転職して、顧客にマーケティングリサーチデータを提供するディレクター職を経験しました。
どの仕事もやりがいや手ごたえは得られたものの「この職種を突き詰めるのか」「社内で昇進を目指すのか」など、自身のキャリアについて悩むことは少なくありませんでした。
カオナビを知ったのは、ちょうどそんなタイミングだったんです。「個の力」を引き出すという会社のパーパスやプロダクトの考えに共感して、入社を決めました。
私はカオナビが2社目です。前職はモバイルコンテンツを提供する会社へ入社しました。プログラマー職を経て、異動先の新規事業部門では、サービスの企画設計から全国を対象とした営業まで、必要な仕事はなんでも実行する役回りを担いました。
インサイドセールス本部
GBグループ
マネージャー
北田 祐一
前職ではプログラマー、新規事業立ち上げやサービス企画、営業など幅広く従事。カオナビには2018年に入社し、フィールドセールスやカスタマーサクセス、フィールドセールス部門のマネジメントなどを経て、現職。
次のキャリアを考える中で惹かれたのが、THE MODEL型でビジネスモデルが洗練されているSaaS企業でした。自分の幅広い経験がどこまで通用するのかを試してみたく、あえてセールスという職種に集中してみたいと考えたのです。
カオナビは当時100名にも満たないベンチャー企業で、現場で任される裁量も大きく、おもしろそうだと感じて入社を決めました。
再現性のある「勝ち筋」構築を。体制変更とミッション再定義に込めた思い
2025年10月、インサイドセールス組織はマーケティング本部から独立しました。今回の体制変更には、どのような狙いがありましたか?
私たちのゴールである「受注数」の最大化を目指していくことが、大きな背景にあります。
ここ2年ほどは、お客様からの問い合わせや資料請求などをきっかけとするインバウンド型で新規の商談を多く創出するため、マーケティング部門との連携に力を入れてきました。その結果、Webやオフラインイベント経由のリードに対するアプローチの仕組みや業務フローは、非常にブラッシュアップされてきたと感じています。
一方で、タレントマネジメントシステムの市場競争がより激しくなる中、商談化から受注までのリードタイムが長くなり、あわせて受注に至る難易度も上がりつつあるという課題を感じていました。
この現状を打破するには、引き続きマーケティング部門とは連携しつつも、フィールドセールス部門とも連携を強めていき、最終的に受注確度の高い商談を創出していく必要があります。今回、そんな再現性のある「勝ち筋」を構築するために独立という形を取りました。
カオナビのインサイドセールス組織は、過去にはフィールドセールス本部に所属していた時期もあります。ただ、私たちが目指す受注数の最大化を実現するためには、今後さらにオーナーシップをもって取り組みを進めていかなければなりません。
今回の体制変更は、マーケティングとフィールドセールス、双方との連携を図るための中核部門としてインサイドセールスを位置づけたとも言えます。
現在のインサイドセールス本部が掲げるミッションについても教えてください。
私たちは、自組織を「受注最大化のための戦略部門」と再定義しました。アポイントをどれだけ獲得できたか、という「数」を追うだけの組織ではない。そんな決意を表しています。
ただし、きれいな仕組みをつくること自体にこだわっているわけではありません。何よりも、受注数を最大化するためにどれだけ新しい方法を試せるか、どれだけアプローチの質を高めていけるか、そのPDCAを回していくことが重要です。
私たちインサイドセールス組織には、これまでの成功体験から確立した業務フローやアプローチの仕組みも、すでに多くあります。ただ、市場環境がこれだけ変化している中では、これまでとは異なる取り組みも取り入れていかなければ、いずれ立ちいかなくなるでしょう。
ですので、スマートさや効率性を追求する意味での仕組み化というよりも、泥臭くてもいい。どれだけ仮説を立て、試し続けられるかが問われていると感じています。極端な話、今は100人のお客様がいれば、100通りのアプローチがあってもよいと思っています。その先に、最終的には再現性のある勝ち筋を見つけていくつもりです。
これまでのやり方にとらわれず、個人も組織もチャレンジし続けられる環境がある
これまでインサイドセールス組織では、どのような新しい取り組みにチャレンジしてきましたか?
アプローチ量を担保するための施策として、架電業務にBPO活用を検討し、導入を主導した経験があります。
私が入社した当時は、インサイドセールス担当のメンバー5人で手分けして架電している状態でした。その中で、既存のリード獲得経路でリーチできていないお客様にもアプローチするためには、社内のリソースだけでは限界があると考えるようになったんです。そこで、BPO活用の提案に至りました。BPOは現在も続いており、これまでリーチできていなかった新規顧客との接点創出だけでなく、実際の受注にもつながるなど着実な成果を上げています。現在は、この成功事例を他チームにも展開しているところです。
加えて、自治体など公的機関へのアプローチを強化するために、入札案件の情報を閲覧・検索できるサービスの導入にもチャレンジしました。
いずれの取り組みも、当時マネージャーではなかった私に導入を任せてもらえました。業務課題の解決に向けて、組織に新しいツールや仕組みを取り入れていく動きは継続的に行ってきたと思います。
そのようなツールの導入は、社内ですんなりと実現に至ったのでしょうか?
周りからの反対など、障壁は特にありませんでしたね。自分の提案を、組織にとって前向きなチャレンジとして受け取ってもらえたことに感謝しています。
ただ、提案する立場として、取り組みが必要な根拠はきちんと語れなければなりません。そのため、まずその領域で自分自身が商談を創出することにはこだわりました。一定の成果を出せたタイミングで「この領域のお客様には必ずニーズがあるはずだ」「受注を加速させるためには、外部リソースの活用やツールの導入が必要だ」といった形で提案を行っていました。
北田さんはいかがでしょうか。
構築途中ではありますが、インサイドセールス組織における目標設計のあり方を見直しているところです。これまでは、マーケティング部門経由で獲得したリード数から逆算して目標を考えていました。対して現在は「受注数を伸ばす」という観点で、一人ひとりに必要な行動量を算出し、目標に落とし込んでいます。いわば、外部環境に依存しない、受注起点の目標設計へと転換しました。
目標設計の仕組みが変わると、メンバーの行動にも変化が表れそうですね。
まさに、そうした良い変化を見据えています。これまで主流だったインバウンド型のアプローチだけでなく、アウトバウンド型のアプローチの行動量も、どれだけ高めていけるかが現在の課題です。
ですから、変更後の目標設計では、インバウンド型とアウトバウンド型の比率は不問となっています。手段を固定せず、あらゆるトライをしながら達成を目指してもらいたいと考えています。
一方で、行動を個人の工夫に委ねるだけではなく、組織の仕組みも構築していく必要があります。その点で考えると、アウトバウンドが効率的かつ生産性高く取り組める状態に整備しきれていないのも事実です。
そこで、私が主導して、環境整備を進めています。例えば、これまで獲得してきたリードの中で、しばらくアプローチできていなかったお客様を再度リスト化するといった取り組みです。既存の仕組みから取りこぼれている部分こそ見直し、商談化、そして受注につなげるための打ち手を考えていきたいです。
「架電とアポ獲得」だけじゃない、事業成長に向き合うカオナビのインサイドセールス
カオナビでインサイドセールスとして働く中で、どのようなスキルが身についたと感じていますか?
「人を巻き込む力」が培われたと思います。
商談化、そして受注に至るまでは、他部門との連携が必須です。さらに、インサイドセールス組織内でも新たな取り組みを進めるために、さまざまなメンバーと一緒に動く必要があります。
そうした経験で身についたスキルは、現在のマネジメント業務にも非常に活きています。チームとしてさらなる成長を目指すために、どのようにコミュニケーションを取りながらメンバーに行動を促していくか。そうした視点で一人ひとりに向き合ってきたことが、結果としてマネージャーとしてのパフォーマンスにもつながっていると感じています。
インサイドセールスという職種には、架電やアポイント獲得など、業務が限定的なイメージを持たれることもあるかもしれません。一方で、カオナビのインサイドセールスでは、事業の成長にどう貢献するかを考えながら動く経験が積めます。
また、カオナビのインサイドセールス本部には、さまざまなデータを見ながら、最短1日からPDCAを高速に回せる環境があります。その中で、自分たちで成長の伸びしろを見つけ、仮説を立てて実行に移す姿勢が身につきました。
まだまだ成長を続ける組織において、今後どのような人が仲間に加わってほしいと考えていますか?
常に変化にチャレンジする姿勢を持つ人でしょうか。今までのやり方に慣れ、一定の成果が出せるようになると、そこで満足してしまうかもしれません。そこから、今やっていることが本当にベストなのかを、常に疑えることも大切だと考えています。
市場環境が大きく変化する中で、既存の手法はどんどん陳腐化してしまう可能性もあります。今のやり方やルールは、あくまで昨日までのベストであって、今日のベストとは限りません。この言葉は、メンバーにもよく伝えています。
いろいろと試しながら、自分なりの正解をつくっていけるプロセス自体を楽しめる姿勢が大切だと考えています。チャレンジして失敗するときもありますが、それも前進した証です。最終的に、今のカオナビで最適な勝ち筋をつくっていけるオーナーシップを持っている方と一緒に働きたいと思っています。