カオナビのカスタマーサクセスが抱える使命は、「タレントマネジメントを実現しているユーザーを増やしていくこと」。その使命のために、一人ひとりがこだわりを持ってお客様の支援を行っています。
今回は、カスタマーサクセスマネージャー(以下、CSM)として「カオナビ」の活用促進に取り組む松波 里奈さんと堀越 雄貴さんに、カオナビの顧客支援の難しさややりがいについて伺いました。
自由度が高いプロダクトだからこそ、CSが介在する価値がある
お二人の所属部署と、担当されている業務について教えてください。
SMB向けのカスタマーサクセスを担当するカスタマーエンゲージメント本部カスタマーサクセス部の、カスタマーリレーション3グループ(以下、CR3グループ)に所属しています。我々CR3グループでは、600名〜2,000名規模の企業を対象に、「カオナビ」を導入いただいているお客様のサポートを行っています。カオナビを効果的にご利用いただけるように、定期的な打ち合わせや新たなご提案をして活用支援を行うのが主な業務です。

カスタマーエンゲージメント本部
カスタマーサクセス部
カスタマーリレーション3グループ
松波 里奈人事アセスメントの法人営業を経験し、さらに幅広くタレントマネジメントに関与したいとの思いから2023年7月にカオナビへ入社。カスタマーサクセスマネージャー(CSM)として、従業員600名~2,000名規模の企業を対象に「カオナビ」活用支援を行う他、競合対策プロジェクト業務やメンター業務も兼任する。
私も松波さんと同じCR3グループ所属で、業務内容も同じくお客様の活用支援がメインです。お客様に「カオナビ」を「より長く」「より多く」活用していただくといった観点でKPIを持ち、活動しています。
私はそれに加えて競合対策のプロジェクトに関わったり、新しく入社された方へのメンター業務を行ったりもしています。最近は、人的資本の情報開示に関する資格「ISO30414 リードコンサルタント/アセッサー」の取得を目指しており、会社からも支援してもらっています!
カオナビへの入社のきっかけは何ですか?
私はカオナビが4社目で、もともとは人事領域とは全く畑違いのところでCSの仕事をしていました。転職活動をする中で初めてタレントマネジメントという概念を知り、とても興味が湧いたんです。

カスタマーエンゲージメント本部
カスタマーサクセス部
カスタマーリレーション3グループ
堀越 雄貴
新卒でSIerの法人営業に従事したのち人事領域外の2社でカスタマーサクセス職を経験し、転職活動中にタレントマネジメントの概念と出会ったことをきっかけに、2023年10月にカオナビへ入社。カスタマーサクセスマネージャー(CSM)として、従業員600名~2,000名規模の企業を対象に「カオナビ」活用支援を行う。
前職では、人材アセスメントの法人営業で、適性検査や社内選抜の要件を作る業務を担当していました。そのなかで、人材の選抜だけでなくもっと幅広くタレントマネジメントに取り組みたいと思ったのが、転職のきっかけでした。なおかつ、商品を売ることよりも売った後のサポートが大事だと営業時代に感じていたので、タレントマネジメント×CS職に絞って転職先を探していました。
カオナビへの入社を決めたのは、タレントマネジメント領域において最先端を走る企業だったからです。導入企業が多いので、事例もたくさん知ることができますし、一番新しい取り組みをしているのではと思いました。それから、面接でお会いした方々と波長が合うと感じたことも、入社の決め手になりましたね。
実際にプロダクトを触ると、柔軟性があり、自由度が高いツールで、だからこそ、私たちCSが介在する価値があると感じました。人事領域における課題は企業によってさまざまですし、目指すゴールも異なりますから、タレントマネジメントにはこれをやればうまくいくという型がありません。そんな正解が無いタレントマネジメントという領域で、自由度の高いプロダクトを使ってお客様の支援ができるのが、当社のCS職の魅力だと思います。
松波さんは、なぜ「もっと幅広くタレントマネジメントに取り組みたい」と思ったのですか?
前職でも選抜や採用の部分でタレントマネジメントに近いことはしていましたが、人事担当者が抱える問題はそれ以外にもたくさんあって、限られた範囲のことにしか関われていませんでした。もっと幅広くタレントマネジメントに取り組むことで、人事担当者のご支援ができたらと思ったんです。
CS自身が“カオナビ推し”の熱量を持つことでファンを増やしていく
タレントマネジメント業界において、カオナビは今どのようなフェーズにいるのでしょうか?
競合他社が増えており、市場の急速な拡大と、さらなる成長機会を感じています。そもそもタレントマネジメントの考え方自体が、ここ5~10年くらいで人事担当の方々の中で一般的になってきており、それに伴いタレントマネジメントシステムの企業も増えています。
競合他社は増えてきていますが、私たちが「タレントマネジメントを実現するユーザーを増やしていくこと」を目指すのは変わりません。そのうえで他社に負けない価値を提供できるよう、さらに拡大・成長していくフェーズにあるのだと思います。

競合他社が増えていく中で、お客様に「カオナビ」を選び続けていただくためには何が必要だと思いますか?
SaaSにおいては機能の差分はどんどん埋まっていくと思うので、それ以上の「プロダクトを選んでいただく理由」が必要です。私としては、CSをはじめとしたサポートの部分が、お客様に「カオナビのファンだから」と選んでいただく理由になるのではないかと思います。
ファンを増やしていくために、心がけていることはありますか?
私は「私自身がカオナビをどれくらい好きか」を伝えることを意識しています。こちらが熱量を持ってお客様にお伝えするというか、“推し”を勧めるような気持ちは大事なのではないかと思いますね。それと同じで、社員が日頃どれくらい楽しそうに働いているか、といったところも案外見られているのかもしれません。
私自身がフロントに立っている以上、お客様から見れば私が会社を代表する顔です。ただ、その裏には、たくさんのカオナビメンバーがいて、それぞれみんなが顧客のタレントマネジメントの成功を願って日々活動しています。そのことが、お客様にも伝わるような形で行動していけたら、結果としてファンを増やすことにもつながるのではないかなと思っています。

コミュニケーションの中に、カオナビファンを増やしていくポイントがあるのですね。お客様の声を聞く機会も多いと思いますが、プロダクトの開発チーム側にその声をフィードバックする機会はありますか?
フィードバックの機会は多いと感じます。例えば、開発チーム側から今後のリリース予定や開発の構想を共有する場が毎週あって、いつも100人くらいオンラインでアクセスしています。みんなで「その機能欲しかった!」とコメントをして、盛り上がっているんです。
他にも、開発中の機能に関するミーティングにエンジニアだけでなくCSも参加して、質問やフィードバックを行うこともあります。企画・開発の状況が社内でオープンにされていますし、お客様からご意見をいただいたときも開発チームへ声を掛けやすい環境だと思います。
以前、お客様から「こういうことがしたいけど、今だとこれができない」というお声があった時に、エンジニアの方が打ち合わせに同席してくれて、「今こういう開発の構想がありますが、御社のやりたいことにマッチしてそうですか?」と直接、お客様からヒアリングしてくれたことがありました。
開発チームのメンバーは、顧客の声に普段から耳を傾けてくれているので、私たちも意見を届けやすく、活かしやすい環境になっているなと思います。
お客様がタレントマネジメントを実現できるよう、チームでサポートする
開発チームとCSチームとで役割が分かれていて、なおかつ連携・協業できる環境が整っているのは、組織体制の特徴の1つだと感じます。そもそも、カオナビの顧客支援はどのような体制で取り組んでいるのでしょうか?
カスタマーエンゲージメント本部は、大きく3つの部署に分かれています。1社に対して1人担当がついて活用支援を行うカスタマーサクセス部、「カオナビ」の操作や設定などテクニカル面のサポートを行うカスタマーサポート部、オペレーション改善やユーザー会の運営などをもとに顧客支援の戦略を練る戦略推進部です。
我々カスタマーリレーショングループが行うのは、いわば“型が決まっていない活用支援”です。お客様の活用促進のためであれば、どのような角度からでもご提案・ご支援を行うのが私たちの役割です。
お二人が思う、カオナビのCSならではの“良さ”とは何ですか?
全部自分でやるのではなく、他の人やチームの力を借りながらお客様と向き合えるのが、1つの大きな特徴かなと思います。

お客様とやり取りする時間が長いCSは、社内の人とのコミュニケーションが減ってどんどん個人商店化してしまうことがあります。しかし、当社のCSはチーム全体で価値を届けられるように、属人化を防ぐ仕組み作りを心がけています。そこも特徴かなと思います。
例えば、ナレッジやマニュアルがきちんと言語化されているのもその1つです。何か問題が発生したら、次にその問題に出くわした人が困らないように記録を残しておく、といった動きが文化として根付いている感じがします。
何かミスが起こってもその人を責めるのではなく、次からそうならないように仕組みを変えよう、という考え方が根付いていますよね!
今後のさらなる拡大・成長を目指して、CS組織もいろいろと変化をしているところなのではないかと思います。その中で、CR3グループが目指していく方向性について教えてください。
私たちが所属するCR3グループでは、「お客様の目線を1つ上げられるような存在でありたい」という話をよくしています。お客様にせっかく打ち合わせのお時間をいただいているので、できる限り質の高いご提案ができるようにしよう、と言い続けています。
「お客様の目線を1つ上げる」とは、具体的にはどういったことですか?
お客様のタレントマネジメントを一歩先へ進めるきっかけを作ることですね。
例えば、「カオナビ」で人事評価やデータベースを見る使い方だけされていたお客様に対して、「最近はこういうスキル管理が流行っていて、御社にはこういう職種の方がいらっしゃるのでやってみませんか」と提案することがあります。それでお客様が一歩踏み出すきっかけになり、活用の幅を広げられると、お客様の目線を1つ上げるご提案ができたかなと感じます。

堀越さんが思う「今後のカオナビCSチームが目指していく方向」についてはいかがでしょうか?
人事の領域ではどんどん新しい概念が出てきますし、競合他社もたくさん出てきて環境は日々変わり続けています。その中で、当社がやることは少しずつ変わっていくかもしれませんが、我々がCSとして目指すことは変わりません。「ユーザーにとって価値のあるものをきちんとお届けする」というベースはずっと変わらないものだと思います。
お客様がタレントマネジメントを実現できている状態、あるいは実現しようと思っている状態をいかに作り出していくかが、CSに求められるものなのだと思います。根底にあるものは変わらず、その山の登り方が少しずつ変わっていくだけなのではないでしょうか。
決まった正解が無いからこそ、試行錯誤する面白さがある
CR3グループの活用支援は自由度が高い反面、幅広い対応力が求められるのではないかと感じます。堀越さんはCS職経験者ですが、以前のお仕事と比べて何か感じることはありますか?
やはり難易度が高いですね。もともとタレントマネジメントは正解の無い領域だと分かってはいましたが、いざ実際にやってみると、さらに難しさを感じました。
それから、どんどんアップデートし続ける「カオナビ」に追いつく大変さも感じます。私たちも常に情報をアップデートし続けて、新しい機能がお客様の多種多様な課題に対してどういう働き方をするのか、といったところまで一歩踏み込んで考えていく必要があるんです。最初は「武器がたくさんあるのに全然使いこなせていない」という感覚で、苦労しました。
マルチプロダクト戦略が進められているだけでなく、「カオナビ」も日々アップデートされているんですよね。お客様に新しい機能をご活用いただくために、CSとして取り組んでいることはありますか?
オンラインではなく直接訪問して関係者全員と名刺交換したり、お客様のところでちょっとした説明会を開いてたくさんの人に参加していただいたり、できる限り多くの人と接点を持つようにしています。まだまだ課題も多いので、みんなで試行錯誤しつつ、より良い方法を探っているところです。
堀越さんは「カオナビのCSは難易度が高い」とおっしゃっていましたが、反対に、カオナビのCSとして働く楽しさややりがいはどういったところにあるのでしょうか?
その難しさや大変さが、楽しさややりがいにもつながっているのかもしれません。当社のCSには決まった正解がありませんから、毎回試行錯誤しながらPDCAを回していくのが面白いですし、それがスキルアップにもつながるのかなと思っています。

私たちCR3グループでは、1人あたり100社前後のお客様を抱えています。他の会社のCSと比べても、一人ひとりが預かっている責任は大きいと感じます。その分大変さもありますが、やりがいも増しますね!
タレントマネジメントシステムは増えてきていますが、当社には約4,000社以上もの「カオナビ」を導入してくださったお客様がいらっしゃいます(2024年12月末時点)。これだけたくさん選んでいただけているのは、「カオナビ」がお客様の課題解決につながっているからこそだと思いますし、だからこそ私たちも自分たちの提供するものに自信を持ってご提案ができるんです。これはプロダクトの立ち上げフェーズではなく、拡大期にある当社で働く魅力の1つでもあると思います。
松波さんはどういったときに楽しさややりがいを感じますか?
やはりお客様から直接、喜びのお声を聞けたときでしょうか。「『カオナビ』を使って課題が解決できたんです」「この機能が欲しかったんです」と言っていただけると、とてもありがたいなと思いますね!
私自身は、もともとタレントマネジメントを深く知りたいという想いがありましたから、いろいろと学んで以前よりさらに人事担当者の悩みに寄り添えるようになったのも嬉しいです。
お二人は、「カオナビにマッチする人」はどのような人だと思われますか?
「カオナビ」は自由度がある分、難しさもたくさんあります。お客様の課題解決のために試行錯誤することを楽しめる方でないと、辛いと感じるかもしれません。仮説を立てて実践してみて当たったら楽しい、違ったらまた次の仮説を立てる、といった考え方ができる方なら、とてもやりがいを感じられる環境だと思います。
CSは関わり合いを持つ人の数がとても多いです。お客様はもちろんですが、社内でもセールスチームや開発チームとも連携が必要ですし、それぞれミッションが異なる人たちと同じ目標に向かって仕事をしなければならない場面が多々あります。そういった場面では、当事者意識を持って相手がどう思っているのかを考えられる人の方が、仕事がしやすいのではないでしょうか。
業界の潮流も競合の環境もどんどん変わっていきますし、当社から提供できるものも日々変化していきます。その変化を楽しみながら、日々スキルアップを目指す人がマッチするのではないでしょうか。やはり正解が無い領域なので、試行錯誤したことをシェアしてお互いに学び合えるような人が来てくださると、会社全体としてもより良くなっていくのではないかと思います。
