2012年のサービス開始以降、カオナビはタレントマネジメントのリーディングカンパニーとして、着実にお客様の支援実績を積み上げてきました。市場が成長し、競合製品が増える中で、サービスをより多くのお客様へ届けるための戦略もアップデートしていく必要があります。
そこで、機能の魅力を伝える役割から、機能以外の魅力で選ばれる存在を目指すのが、カオナビのフィールドセールス部です。
企業ごとに異なる人材課題に向き合うからこそ求められる「営業力」とは何か。必要なスキルやマインドを身に付けるため、どのような組織づくりを行っているのか。フィールドセールス部の部長を務める新田と、マネージャーの那須に話を聞きました。
キャリアの幅を広げたい。営業経験者の2人が、カオナビでの挑戦を決めた理由
フィールドセールス部の役割について教えてください。
私たちの部署では、「カオナビ」の新規営業を担当しています。1万名規模以下のお客様への対応を行っており、10名以下の規模から9,000名程度のお客様まで、幅広い顧客層を抱えているのが特徴です。

コマーシャルビジネス本部
フィールドセールス部 部長
新田 彩瑛人材系企業での求人広告営業を経て、2016年8月にカオナビへ入社。インサイドセールスを経験後、フィールドセールス部へ異動。2020年にマネージャーに就任し、産休・育休を経て2024年5月に部長として復帰。現在は約30名のチームを率いて、中小企業の顧客を中心に「カオナビ」の導入提案とタレントマネジメントの実現を支援中。
入社から様々な経験を積まれたとお聞きしました。今のポジションになるまでの異動の変遷などを教えてください。
私はフィールドセールス部の部長として、3つのグループ、計30名のメンバーを取りまとめています。2016年8月に入社後、最初の2年間はインサイドセールスとして経験を積み、2018年にフィールドセールス部へ異動しました。2020年にマネージャーに就任し、産育休から復帰した2024年5月より部長職を務めています。
現在、100名〜500名規模のお客様を担当するチームのマネージャーを務めています。主な業務内容は、部下の育成や商談への同席、インサイドセールスチームやカスタマーサクセスチームとの情報連携および協業などです。2021年1月に入社し、最初はカスタマーサクセス部の立ち上げに携わりました。その後、2022年10月にフィールドセールスに異動し、2024年10月から現在の役割となっています。
新田さんも那須さんも、前職では人材業界で営業職を経験されていたと聞きました。どうして転職に至ったのでしょうか?
私が新卒で入社した会社の営業職では、行動量が一番に評価される文化がありました。もちろんお客様とのコミュニケーション頻度を保つのは大切ですが、働き続けるうちに、もう少し異なる角度での営業スキルも身に付けたいと考えるようになったんです。
さらに、行動量を追い求めるあまり疲弊してしまった同僚の退職が続いたことも、今後のキャリアを考え直すきっかけになりました。
カオナビの存在は転職活動中に知り、「個の力を最大化する」というタレントマネジメントの考えに深く共感しました。この概念が浸透すれば、どんな職場でもイキイキと働ける社員を増やせるのではないかと思ったんです。「カオナビ」の活用提案を通じて企業の人材マネジメントを支援したいと考え、入社を決めました。
私は、前職の仕事内容や社風には満足していたのですが、コロナ禍に直面したことが転機になりました。それまでお客様に提供していたオフライン開催の転職フェアが、すべてストップになってしまったのです。営業ができない時期に「営業職とは違う形での価値提供ができないだろうか」と考え始め、転職に踏み切りました。

コマーシャルビジネス本部
フィールドセールス部 MMセールスグループ マネージャー
人材業界での広告営業を経て、2021年1月にカオナビへ入社。カスタマーサクセス部の立ち上げに携わった後、2022年10月にフィールドセールスへ異動。2023年10月から現職。現在は、チームマネージャーを担当。カスタマーサクセスの経験を活かし、メンバーの成長支援に注力している。
そのタイミングで、カオナビがカスタマーサクセス部の立ち上げメンバーを募集していると知り、未経験から新しい職種に挑戦できる点に惹かれて応募したのが入社のきっかけです。現在は、カオナビ社内で再び営業職に戻りましたが、今までと異なる経験を積めたことは、キャリアにおいて大きな糧になっていると感じます。
機能だけでなく、お客様の期待を超える価値を提供する営業アプローチへ
いまHR業界でタレントマネジメントが注目される中、市場では競合製品も増えてきていると思います。市場を取り巻く現状と、営業視点から見た課題について、どのように捉えていますか?
入社してから8年の間に、市場は大きく変化し、営業のあり方も変わってきています。入社当初は、 タレントマネジメントという新しい考え方をいかに広めていけるかが、セールスとしての腕の見せ所でした。
その後、国が働き方改革やDX推進を押し出したことが追い風となり、企業にタレントマネジメントの重要性が浸透していきます。この変化の中で、私たちはサービスを先行して提供してきた優位性を活かし、機能面から多くのお客様に選んでいただきました。しかし現在は、他社のタレントマネジメントシステムが増え、製品の機能性だけでは勝てなくなってきています。
そのような状況の中で、差別化のポイントは何になるのでしょうか。
今は、「機能性以外のポイント」が重視されるようになりました。「営業の対応が良かったから」「導入後のコンサルタントやサポートが充実しているから」など、機能以外の魅力が、お客様がシステムを選ぶ決め手になるのです。顧客体験全体を向上させるために、まずは最初にお客様と接点をもったセールスが、しっかりと企業ごとの課題感を把握し、導入支援を強化していく必要があると考えています。
「機能を売る」以外の訴求を考えなければならないのには、別の理由もあります。というのも、タレントマネジメントの領域は、とても“曖昧なもの”を扱っていると言えるからです。

曖昧なもの、というと?
タレントマネジメントにおいては、企業ごとに課題の背景や目指す姿が異なるため、多様な解が存在しています。また、お客様自身も課題を明確に言語化できていないケースも少なくないんです。
人事業務の中でも、採用であれば採用目標人数や必要な時期、勤怠や給与であれば「正確にデータを算出したい」といったように、具体的な要望がはっきりしているケースが多いです。一方で、タレントマネジメントの領域では、例えば離職率の高さを課題に感じているお客様の場合、その要因や解決方法は企業の事業フェーズや組織状況によって無数に考えられるのです。
それゆえ、お客様がタレントマネジメントで何を実現したいのか、組織の目指す姿をしっかりとヒアリングして、最適なシステムの活用方法を提案していく必要があります。単に機能をアピールするだけの営業活動では、こうした伴走が実現しません。
そこで、私たちに求められるのは、お客様の期待値を上回る解決策を提示し、意思決定を後押しするようなアプローチです。多くの企業にとって、タレントマネジメントツールの導入は初めての試みとなるため、私たちセールスが、パートナーとして新たな挑戦を支援することは非常に重要だと考えています。

また、視点を変えてお話しすると、この複雑で難易度の高い領域では、どれだけ「ナレッジ」や「成功事例」を蓄積しているかが大きな差別化要因になり得ます。その点、「カオナビ」はどこよりも早くサービスを提供開始し、競合製品と比較して圧倒的に導入社数が多いのが強みです。
これまでお客様のタレントマネジメント推進を支援する中で、さまざまな活用方法や人事課題の解決策を豊富に蓄積してきました。この強みを活かしてお客様に価値提供できることが、今後の私たちの勝ち筋だと考えています。
カオナビが考える、これからの顧客支援に必要な「営業力」とは
「勝ち筋」を体現するために、カオナビのセールスではどのようなスキルが必要だと考えていますか?
まず重要なのが、ヒアリング力です。フィールドセールス部内では、お客様自身がすでに認識している課題については細かく聞けるメンバーが多いです。一方で、お客様がまだ認識していない潜在的な課題を掘り出す力は、まだまだ伸びしろがあると考えているので、これから強化していきたいですね。
潜在的な課題を発見できると、さらにその先にある深層課題や、派生する別の課題へのアプローチにもつながります。例えば「評価の効率化」が課題として浮き上がってきた場合、実は評価制度そのものに問題があり、さらにそれが社員の離職につながっているといったケースもあるんです。お客様へのヒアリングを通じて現状を整理し、深掘りすることで、本質的な課題解決とタレントマネジメントの実現が可能になります。
また、仮説を立てる力と、構造的に考える力もカオナビのセールスには欠かせません。お客様と対話する中で「このような課題が隠れているかもしれない」「背景にはこういった要因があるかもしれない」と、あらゆる角度から想像してみる。そして、過去の事例やノウハウなどと紐付けて解決策を見出す。ヒアリングで得た情報をもとに、この2つのスキルを発揮して、お客様に対して最適な提案ができるセールスパーソンになってほしいですね。

必要なスキルを持っていると、お客様への向き合い方も変わるのですね。
そうですね。お客様への向き合い方でいうと、自分ごととして捉えるスタンスも必須です。セールスパーソンは「自社サービスを売りたい」という気持ちだけで提案していたら、絶対にお客様から選ばれる存在にはなれません。
お客様の組織課題や目指す姿を、自分ごととして「どうすればタレントマネジメントを実現できるのか」と考え、提案するからこそ、お客様への価値提供につながると考えています。
カオナビが掲げるバリューの一つに「オーナーシップを持つ」があります。自分ごと、というのは、まさにオーナーシップとも言い換えられます。他にも「ユーザー視点で考える」「コンフリクトを恐れない」など、会社のバリューと営業としての行動基準が明確に一致しているので、それがカオナビのセールス組織における大きな強みだと感じています。
ボトムアップの文化で、一人ひとりがオーナーシップを持てる営業組織に
カオナビにおいて必要な「営業力」を育てるために、チームで取り組んでいることや仕組みづくりについてお聞かせください。
成果を最大化するためにも、一人ひとりのメンバーが、先ほどお伝えした「オーナーシップ」を持つことが必要不可欠です。
そこで、取り組みの一つとして行っているのが、ボトムアップで意見や提案を気軽に発信できる仕組みづくりです。社内のSlack上で、営業活動や社内業務についての改善提案チャンネルを作って運用しています。メンバーが提案したアイデアを反映して、実際にフローを変更した事例がいくつもあるんです。

メンバーからの自主的な改善提案が活発に行われているんですね。那須さんは、マネージャー視点で育成において心がけていることはありますか?
メンバーとの会話の機会を多く持つようにしており、私のグループでは、週2回の1on1を必須で行っています。メンバーからは、日々の業務で感じたことや気づきなどが共有されるので、「それはぜひ部全体に発信してみようよ」と働きかけて、ボトムアップを促しています。必要に応じて、アイデアを整理・精査して、一緒にブラッシュアップしていく場面もあります。
また、商談に同席した際は、その場でフィードバックを行うことも大切にしています。お客様に価値を感じていただくためにも、こちらの説明や意見を押し付けるような一方通行のコミュニケーションにならないようにと、メンバーには日々繰り返し伝えていますね。
普段、マネージャー陣がメンバーと積極的にコミュニケーションを取ってくれているからこそ、アイデアや意見を出しやすい環境になっているのではないかと感じます。
最初は「自分の意見が間違っているかもしれない」「まだ入社して日が浅いのに発言していいのだろうか」といった不安やとまどいを感じるメンバーも少なくありません。その障壁を取り除く意味でも、マネージャーとしてメンバーの声にしっかりと耳を傾け、必要なサポートを行うことを心がけています。

メンバーの成長について、どのように感じていますか?
メンバーからの依頼で「『カオナビ』を活用した人事課題の解決方法」に関する勉強会を3ヶ月間、定期的に実施しました。すると、さっそく学んだ内容を活用して「カオナビ」導入に至った事例が複数生まれたんです。
メンバーから自発的に勉強会の企画提案が上がったことに成長を感じました。また、学んだ内容をすぐに実践へとつなげてくれて、成果につながったことが嬉しかったですね。
部内では、他にもメンバー発信でAIの勉強会を実施したり、ナレッジツール上の情報をメンテナンスするプロジェクトが組成されたりしています。自分たちで課題を見つけ、他のメンバーを巻き込んで解決策を導き出す姿勢は、営業の場面だけでなく、社内への貢献においても大きな影響を与えてくれています。
最後に、フィールドセールス部ではどのような方と一緒に働きたいと考えていますか? これから営業職を目指す方へのメッセージをお願いします。
「成長したい」「営業スキルを向上させたい」という気持ちが強い人と一緒に働きたいです。その意欲を後押しして、成長をサポートする体制は整っていますので、全力で取り組める方をお待ちしています。
働く一人ひとりの活躍を促進する「カオナビ」は、日本の社会課題に大きく貢献するサービスです。セールススキルを身につけたい方や、自分の市場価値を高めたいと考える方にとって、カオナビは絶好の環境だと自信を持って言えます。意欲ある方と共に、タレントマネジメントの未来を創っていけたらと思います。
