新ビジョン「タレントインテリジェンス」の実現において、各組織と横断的に連携し、カオナビの事業成長を最大化するために重要な役割を担う事業戦略本部。
なかでもカスタマーマーケティング、コミュニティグループは、顧客が自走し活用を深める「自家発電」を促し、結果としてLTV向上に貢献する役割を担っています。
今回お話を聞いたのは、お客様とカオナビとの関係を構築しながらビジョンの実現に向けた企画の施策・運営を担う2つのグループ。
カスタマーマーケティンググループの吉田さんとコミュニティグループの坪井さんは、それぞれマネージャーとして連携しながら、既存顧客の事業成長に正面から向き合っています。
「泥臭いからこそのやりがいがある」と語る両者に、このポジションならではの面白さについて伺いました。
ユーザーと関係を築きながら「タレントインテリジェンス」という新ビジョンを実装する2つのグループ
まず、お2人が担当する業務についてそれぞれ教えてください。
カスタマーマーケティンググループは、お客様が今どんな課題にいるかを把握した上で、その文脈に合ったプロダクトの使い方を提示することで、お客様自らが動き出す行動変容を促すことが役割です。
事業戦略本部
カスタマーマーケティンググループ
マネージャー
吉田 祐基
フリーランスのライターを経験後、編集プロダクションに就職。主に金融領域の雑誌・Webコンテンツ・PR誌制作を担当し、2021年に当社に入社。制作ディレクターとして会報誌や記事制作、オウンドメディアの立ち上げ・運営の経験を経て、カスタマーマーケティンググループのマネージャーに就任。ヘルススコア等のデータ分析をもとに、既存顧客向けの戦略・コンテンツ・ステップメールなどを企画・推進している。
私たちはこれを「自家発電に向けた燃料の提供」と呼んでいます。
単にサービスの機能を説明するのではなく、顧客の活用状況やつまずいているポイントを把握し、フェーズごとの課題に対して先回りして解決策を提示する。
つまりは、既存のお客様に向けたGTM(Go-to-Market)戦略の設計を通じて、お客様が「自社ならこう使えばいいんだ」と自分ごと化できる状態を目指しています。
私たちコミュニティグループは、お客様同士が課題やノウハウを共有できるユーザーコミュニティ「カオナビキャンパス」の運営を通じて、「タレントインテリジェンスの推進者」を支え、増やしていくことを目指しています。
お客様同士で直接交流していただくことで、お互いに共感したり他社の事例を参考にしたりしながら、行動の連鎖を起こすとともに、コミュニティで生まれる生の声・ストーリーを発掘・発信し事業に還元する、というサイクルを回しています。
事業戦略本部
コミュニティグループ
マネージャー
坪井 友里
新卒でIT業界専門の人材会社に入社し、若手エンジニアやデザイナーのスキルアップ・キャリア支援を目的としたイベントの企画・運営を担当。2021年に当社に入社。ユーザー向けのイベント企画やコミュニティ立ち上げを経て、コミュニティグループのマネージャーに就任。ユーザー会などの「場」を通じて、顧客同士・カオナビ間の熱量ある交流を生み出し、顧客の行動変容を促している。
お客様との接点が多いことが共通しているなかで、それぞれに役割を担っているのですね。
カスタマーマーケティングはプロダクト起点、コミュニティは顧客起点というのが大きな違いですね。
カスタマーマーケティングの場合は、プロダクトをどう届けるかという戦略を立て、お客様のニーズと照らし合わせた届け方を考えます。なので役割としては、活用促進やアップセルのような、いわゆるプロダクトに紐付くきっかけを作るところを重視しています。
一方でコミュニティグループは、顧客起点でお客様と一緒に共感と行動の連鎖が生まれる場を作る目的が大きいですよね。だからこそインサイトやお客様固有のストーリーの宝庫なので、それをきちんと資産化してサービスに還元するところが役割の違いです。
そうですね。とはいえ双方の立場から協力してプロジェクトを推進することは多いです。
それこそさっき吉田さんがユーザー会のお話をしてくれましたが、例えば先進的な使い方をしてくださっているお客様がいらっしゃる場合、「こんな方を増やすためにユーザー会で課題の提起や情報提供をしよう」と企画を設計してくれるのが吉田さんたちのカスタマーマーケティンググループとなっています。
一方で、コミュニティグループは、会の運営を具体的に落とし込み、参加者同士の交流の質を担保していきます。
例えば、登壇者の方のお話を聞いた上で参加者同士でどんな議論やワークを行えばよいか、どんな交流を生んでいけば、参加者の皆さんの行動の連鎖に繋げられるのかに重きを置いている形ですね。
そのように両グループの連携でお客様と丁寧に関わっていくことで、課題に対しての単なるサポートではなく事業成長(LTV向上)に繋げていくことにこだわっているそうですね。
はい。特徴的なのは「カオナビ社員ではない人が、メインの伝え手である」ことです。
お客様が自社の事例を他のお客様に対して直接話していただくことももちろんですし、普段接点の無い人事の専門家からお客様に直接話してもらう。仕組み(1対n)で顧客の熱量を高めることで、再現性を持ってアップセルやチャーン防止を実現し、LTVを向上させる。
この「効率的な攻め」がカスタマーマーケティングの醍醐味です。
コミュニティでは、参加者みんなで「一緒に考え、ヒントを探る」というアプローチを取るのが大きな特徴かなと思っています。
AIがこれだけ普及してきたからこそ、質問したらいくらでも情報を取ってきて答えてくれる時代。でもこれって理解はできても、「自社でやるとなったら結局こういうところが難しくない?」 とか「今やるのはどうなのかなぁ」といった感じで止まってしまっているお客様が多いと思うんです。
だからこそ、実際に同じような立場で同じように考えて動いている他社のお客様と出会ってもらい、その人たちの意見をもとに共感しながら行動していくことを促せる点が、事業成長につなげられる我々独自の強みだと思っています。
グループの垣根を超え、データと熱量を掛け合わせて顧客の行動変容を引き出す
実際に両グループの連携がお客様の行動変容につながった事例で、印象的だったエピソードはありますか?
印象に残っているエピソードがあります。
ある時アンケートを取ってみると、「人事としての今後のキャリア」に悩んでいる方が多いことがわかったんです。そこで、キャリアに悩んでいる方同士でヒントを得られるような交流会を実施したところ、それがきっかけで実際に転職を叶えた方がいて。
しかも「転職後もカオナビのコミュニティに入りたいから」と、カオナビを使っている企業で、「カオナビ」を活用できるポジションで転職先を探してくださり、実際に転職されて、そのまますぐ当社のコミュニティに戻ってきてくださったという。
奇跡のストーリーが生まれた出来事でしたね。
それはたしかに奇跡のような事例ですね……!
しかもその方はユーザー会参加時には転職なんて考えていらっしゃらなかったんです!
でも、自分のキャリアや今後やりたいことを整理するワークを通じて、「自分の評価を客観視する意味でも転職サイトに登録してみようか…」と考え、次のアクションとして実際に一歩を踏み出されたのがきっかけでした。
定性的な分析から始まった企画が、コミュニティでの体験を経てそこまで深い行動変容に繋がった。これは本当に象徴的な事例ですね。
綺麗な戦略図を描くだけじゃなくて、こうした「個人の熱狂」を泥臭く積み上げていくことこそが、結果的にLTVを押し上げる一番の近道になるんだと、現場でやっていて強く感じますね。
「手段が先行していた」——組織改変で問い直した、それぞれの本質的な役割
新ビジョン「タレントインテリジェンス」の実現に向けた組織改変をして、役割の変化などはありましたか?
カスタマーマーケティングとコミュニティが何をどう分担するかについては、最近やっと整ってきたところです。
以前はカスタマーマーケティングはコンテンツ制作を通して事例を伝えるチーム、コミュニティはユーザー会をやるチームとして、手法で分けていたんですよね。 でもなんかそれってちょっと違うよねと。
そうですね。カスタマーマーケティングは、それこそ「記事コンテンツを作るグループ」みたいな、社内でもいわゆる受託的な見られ方をしているところがありました。
とはいえ役割を定義し直した際に、プロダクトの価値をきちんとお客さんに届けることが本質的な役割だという答えになったのが、本当に最近。それに基づいて、手段を能動的に提案して仕掛けていくことにシフトしていきました。
なので、今まさにあらゆる施策を大工事中なんです(笑)
既存の枠組みを壊し、KPI設計から施策のPDCAまでを再定義している真っ最中で、決まったレールがないからこそ、自分の立てた戦略がダイレクトに組織のスタンダードになる面白さがあります。
本来それぞれの部門が担うべき役割が今ようやく言語化されてきたので、あとは実際に動かしながら調整していく段階ですね。
組織改変前は、それぞれ課題に感じていたこともあったのでしょうか?
やっぱり手段が先行してしまっていた点ですかね。
以前は、実際に作ったコンテンツが活用促進やアップセルにどう紐付くかといった、目的から逆算した手段の設計ができていなかった反省もあります。逆に、だからこそ今はちゃんと目的から考えて適切な手段を考えることにシフトしているとも言えますね。
コミュニティの立場でも近いことが言えるかもしれません。
「ユーザーコミュニティってカオナビ独自の強みだし、良い場だよね」というのは社内でもなんとなく共通認識としてあったのですが、それが結局どう事業成長につながっているのかまではちゃんと定義できていなかったなと。
私はカオナビのコミュニティの役割を「『タレントインテリジェンス』を実現するエンジンに」と言っているのですが、それぐらいに欠かせないものだと思っています。だからこそ、社内の全てのメンバーが自分の言葉でカオナビのコミュニティの強みを説明できるくらいに昇華させるのが次の目標ですね。
マニュアルのない「カオス」を楽しみ、自律的に事業を動かす面白さ
それぞれのポジションの面白さややりがいを教えてください。
カスタマーマーケティンググループは、課題を解決するための最適な手段を自由に考えていけるのが面白さだなと思います。
お客様と距離が近いので生の声を聞くことも習慣的にありますし、最適なアウトプットについては社外の情報も参考にします。バランスよくアンテナを張って情報を組み合わせ、自分たちなりの仮説を形にしていくことに意義があるのかなと。
プロダクトだけじゃなく、その人の人生にも会社にもプラスになるきっかけが無限大にあるのがコミュニティだなと思っています。お客様さえも想像もしていなかったところに辿り着いたエピソードをふと発見すると、やっていてよかったなって思いますね。
「面の施策」と言うと大勢のイメージですが、実際は1対1のいろんな人間関係ができていて、それぞれの方が日々悩みながらも変化していくきっかけを作ることができたと実感すると、やっぱり嬉しいです。
どんな人が向いていると思いますか?
正解がないからこそ、能動的に動ける人には向いている環境です。
たとえば、過去のドキュメントやSlackのやりとりを自分で掘り返して「こうやればいいんだ」とキャッチアップできる人。あるいは「こういう課題があるから、こういう提案をしよう」と自分で仮説を立てて動ける人は、活躍できると思います。
やっぱり、ある程度自分でちゃんとやりたいことがある人と働きたいですよね。
正解を授けるようなことができない仕事だから、「言われたことを100%できます」じゃなく一緒に模索するのを楽しめる人は合っているんじゃないかと思います。
まさに意思があるっていう大前提のもと、柔軟性とか主体性みたいなところは求められるなって思ってて。
そもそもこの市場自体が環境変化も激しいし、ノウハウを届ける手段とかもAIが出てきていろいろ変わったりする中で、何かそこに対応する柔軟性みたいなところは必要不可欠かなって思ってて。
分かります。マニュアルが無いわけじゃなくて、カオナビは仕組み化の文化はすごくしっかりあるんですけど、必ずしもそれ通りにやる必要はなくて。
「あなたのミッションはこういうことなので、手段は何でもいいです。 引き継がれたそれをそのままやらなくてもOKです」っていうのを、まさに最近入ってきたメンバーとも話しました。
「入社して 2〜3か月ぐらいは守破離の『守』をやるのかなと思ってました」と言われたけど「あ、もう1か月目から自分の方法でいいですよ!」みたいな(笑)。いきなり意思を求められるので大変だとは思うのですが、ちゃんとその時その時に最善の判断を考えてやろうねっていう風土なので。
一方でそれが面白さでもあると思うんですよね。 結局は絶対的な正解がないから、自分たちもマネージャーだからといって「答え」は持っていなくて。
だから「こういう仮説でこういうことをやりたいんです」というのを、一から考えられることが、仕事としての大きな魅力かなと思います。
本当にそうですね。今のフェーズは 我々の上司ですら手探りなので、フラットに「どう思う?」って聞かれますもんね。
みんな正解がないから、ちゃんと意思を持ってぶつかり合えることを一緒に楽しみたいです。
「完成された組織」でマニュアルをこなすよりも、自ら戦略を描き、泥臭く形にすることに血が騒ぐ。そんな方と一緒に、これからのカオナビを創っていきたいですね。